お茶の水にある明治大学のアカデミーコモン棟の地下の図書館・博物館に、大量の内藤家文書が整理・保存されています。内藤家とは、江戸時代初期に磐城平藩7万石を治めた大名で、その後、宮崎延岡藩に転封になりました。延岡藩では領民から愛され、いまでも延岡城跡には内藤記念館が建設され、遺物が展示されています。内藤公は代々、能をはじめとする風流・芸の才に秀でていたそうで、現在の内藤記念館には多数の能面が残されています。

どうして内藤家文書が重要かというと、まずその保存点数が近代史料を含めると約5万点という、抜きんでた量であること、次に、内藤家が譜代大名であり、幕府の内情に詳しい記述が期待されることということです。明治大学では内藤家の末裔から文書の寄贈を受け、整理・保管・展示を行なっています。
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明治大学アカデミーコモン棟の地下は総合図書館とは違い、専門図書館です。したがって小規模かつ一般学生の姿は少ないため、とても落ち着いたところです。私の内藤家文書の照会要望も、丁寧かつ迅速に対応いただき、少ない時間でしたが、一定の情報を効率的に集めることができました。
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希望すれば、資料そのもの!を専用の閲覧室で、心ゆくまで閲覧することができます。本来は古文書研究家のための施設とのことですが、私のような一般人に対しても事前予約さえすれば自由に開放しているとのこと。内藤家古文書には、複数の磐城平城の絵図及び家臣の一覧等も含まれていることを確認済みです。次回は時間に余裕を持って訪問し、現物をこの目で実際に確認したいと思います。
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