いわき七浜海道について

黒字:吉田の発言・質問、青字:執行部からの答弁
動画リンク:https://youtu.be/R16N-1uBwOk

いわき市議会 無所属の会 吉田実貴人です。さて、私こと、2012年の初当選以来、ふるさといわきの東日本大震災からの復興に何らか貢献したいという思いで、いわき市議会議員として活動して参りました。これまで8年もの間、活動させていただいたことに、市民、市執行部、また先輩同僚議員の方々に感謝申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。今回の登壇が、私の市議としての最後の一般質問となります。どうぞ真摯な答弁をお願いいたします。

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(1) 総事業費について
私は防潮堤サイクリングロードについて発案し、平成26年9月議会で、一般質問させていただきました。その趣旨は、せっかく多額の税金を投じて作った防潮堤を、平常時に景観を損ねるただのコンクリートの塊とせず、市民に愛されるインフラとなってほしいという思いでありました。

<平成26年9月議会 防潮堤をサイクリングロード・遊歩道にしたいは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/40131729.html

いわきは年間を通じて晴天率が高く、アウトドアのサイクリングに適しています。また平地区を流れる夏井川周辺や海岸沿いを中心に平坦な地もあり、初心者向けの楽なサイクリングも楽しめますし、また逆に湯の岳や小玉ダムルートなど、上り坂いわゆるヒルクライムというディープなサイクリストも楽しめる場所であります。

<小玉ダムは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/23782355.html

一方、防潮堤サイクリングロードは、防潮堤建設事業の母体の主体が、いわき市でなく福島県であり、道路管理者も国・福島県・いわき市の三者であることから、提案の実現は難航しました。また通行における安全面を心配する声もありました。私自身、何度も福島県の合同庁舎に足を運び、担当者に趣旨を説明しご理解をいただきました。しかし県の年度の人事異動で担当者が変わる度に、また一から趣旨説明しなければならず、案件が県の新任者に引き継がれないことで大変な時間を要したことを記憶しています。しかしいわき市都市建設部を中心に趣旨を理解していただき、いわき市主導で福島県らと定期的に連絡調整会議を持って頂くことができました。その調整会議の中で、国・県・市の役割を丁寧に話し合って頂き、防潮堤サイクリングロードの道筋がつきました。すでに小名浜以南については一部完成していますが、残りの区間も今年度中に完成し、全面供用が開始されます。名称についても、市民公募により「いわき七浜海道」と決定いたしました。市都市建設部を中心として、各関連者の御労苦に衷心から感謝申し上げたいと思います。さて、いわき市においては、防潮堤サイクリングロード建設の役割として、路面整備や安全確保、案内板の表示、またサイクルステーションの設置等関連事業もあるかと思います。そこで、いわき七浜海道関連のさまざまな事業の総事業費を伺います。

(土木部長)
 いわき七浜海道につきましては、復旧・復興事業により整備された防潮堤や既存の国県道や市道を活用した、総延長約53kmの自転車ルートとして、平成30年度に、起点である勿来の関公園から北に向けて整備に着手し、今年度末には、終点である久之浜防災緑地までの全線供用を目指し、鋭意整備を進めているところであり、安全で快適な自転車走行空間の形成を目的に、路面標示や案内板、転落防止柵及び駐輪ラックなどを整備することとしており、これらの整備に要する費用として、約9億4,000万円を見込んでおります。

(2) 今後の進め方について
産業・企業との連携について
いわき七浜海道は、物理的には完成しても、市民に利用されなければ投資はムダになってしまいます。市では小名浜三角倉庫や湯本駅前にレンタサイクルステーションを設置したり、新舞子ハイツをサイクリングの拠点とすべく整備を行っています。サイクリングルートの設置の成功事例としては、瀬戸内、尾道と今治を結ぶ「しまなみ海道」があります。私も現地で宿泊し、しまなみ海道を完走して感じたのですが、尾道と今治市両自治体の連携だけでなく、地元自転車店、飲食店、そして自転車メーカーと、自転車道を事業として成功させよう、他から来るお客に喜んでもらおうという思いの共有と、そのコラボレーションが必要だと思います。そこで、産業・企業との連携について伺います。

<しまなみ海道は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/48970430.html

(総合政策部長)
いわき七浜海道をはじめとする地域資源を最大限に活用し、市民や観光客等が魅力を感じ、安心して楽しめるサイクリング環境を創出していくためには、地域の事業者と連携した取組みが不可欠であることから、本年2月に策定した「市自転車活用推進計画」に、「共創による取組みの推進」を位置付けたところであります。

その具体的な取組みといたしましては、地域事業者との連携のもと、これまで市内6か所にサイクルステーションを開設し、運営事業者に対してレンタル用車両の貸与やサイクルスタンドの設置、運営費補助などの支援を行っているところであります。

また、市内には、サイクリストに対し、飲料水の提供やトイレの貸出しなど、独自の支援を行っている商業者や飲食店等もあることから、今後、これらの事業者と連携を深めるとともに、取組みの輪を広げ、サイクリストをおもてなしするための環境整備を進めて参りたいと考えております。

さらには、今般のコロナ禍において、全国的にサイクリング人気が高まりつつあることから、この機を捉え、市内のホテルや旅館など観光関係事業者と連携し、海岸線の景観や温泉など、本市ならではの豊富な地域資源を活かしたサイクルツーリズムを推進することで、観光交流人口の拡大に繋げて参りたいと考えております。

スポーツとの連携について
いわきの自転車イベントとしては、市内外から1,000人あまりの参加がある「ツールドいわき」が上げられます。小名浜三角倉庫をスタート地点に、遠野・湯本・平・四倉・久之浜といわき市全体を回るコースであります。私自身、ボランティアスタッフとしてツールドいわきに参加して感じたのは、自転車からの視点は、自動車にはない新たないわきの魅力の発見があったということです。また、震災前にはいわきでトライアスロンが定期開催されていたこともあり、私自身トライアスロンをやる人間としては、こういったサイクルイベントのコースにいわき七浜海道が組み込まれるといいなと考えております。そこでスポーツとの連携についてについて伺います。

<ツールドいわき2015は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/45881002.html
<太平洋トライアスロン2019 in いわきは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/53593294.html

(特定政策推進監)
いわき七浜海道は、本市特有のすぐれた景観を有する海岸線に沿って整備が進められており、サイクルスポーツとしての活用に当たっても、非常に魅力的なルートであると認識しております。

このような中、去る6月19日から22日まで七浜海道のほぼ中間点にオープンした新舞子サイクルステーションを拠点として、日本パラサイクリング連盟による合宿が行われたところであり、併せて実施した市民との交流事業の参加者からは、「景色がよい」、「走りやすい」などの高い評価をいただいたところであります。

今後におきましても、いわき七浜海道を含めた市内の自転車関連施設を活用しながら、合宿の誘致や、イベントなどを実施し、交流人口の拡大を図るとともに、市民の皆様がサイクルスポーツに親しめる環境や、機会を提供して参りたいと考えております。

市民との連携について
いわき七浜海道は、サイクリストだけのためのものではありません。近隣の方々が日常的に楽しむ散歩コースでもあります。ウォーキングは高齢者の健康に良いと言われています。なんといっても、ジムやプールと違って、月額会費がかかりませんし、ランニングと違って足腰への負担が少ないです。一般市民の健康維持にも役立つと思われるいわき七浜海道ですが、健康面での市民との連携について伺います。

(保健福祉部長)
いわき七浜海道について、市民との連携により健康づくりを進める方策といたしましては、主に、サイクリングやウォーキングがあり、その効果としては、有酸素運動で心肺機能が高まると共に、肥満防止に繋がるなど、生活習慣病の予防・改善が期待されることが挙げられます。

また、白砂(はくしゃ)青松(せいしょう)が広がる本市特有の美しい海岸線の景色を楽しみながら運動することでストレスの解消に繋がり、心身の健康増進に有効であると認識しております。

さらには、新型コロナウイルス感染症の状況下において、外出機会の減少や、運動不足が懸念される中、屋外で気軽に運動を楽しめる場の確保が重要になっております。

このようなことから、今後におきましては、サイクリングマップ等の活用により、市民や団体への皆様への情報発信を行いながら、市民の健康増進に向けて、日ごろから「自然に」「楽しみながら」をキーワードに、身体活動や運動に親しめる本市の代表的な資源として七浜海道の活用に努めて参りたいと考えております。


 注)記載内容は、当方の手許メモを元に作成したものですので、正確にはいわき市議会公式記録をご確認下さるようお願いいたします。