ユナイテッドアローズ編著の、同社の足跡をたどった社史とべきいうもの。編著がユナイテッドアローズそのものなので、業界の慣行や、会社の生い立ちから上場までの秘話、不祥事事件への対応等、とても詳しいです。BEAMS、SHIPSとともにセレクトショップの御三家と呼ばれますが、前2社は株式非公開であるにもかかわらず、ユナイテッドアローズは1999年に株式公開し、売上も1300億円と、3社のなかで唯一1000億円を超えています。
創業者の重松理氏は、1976年に設楽悦三氏の出資を得てBEAMSを作り、その店長・バイヤーに就任。独自の目利きで海外の一流品を買い付けてきて紹介・販売するというセレクトショップという業態を日本に創りました(今では仕入商品が50%、自社開発商品が約50%)。順調に売上げを伸ばし、1989年にワールドから出資を受けて独立、ユナイテッドアローズを立ち上げます。トレンドに敏感でハイテイストなドレスウェアを販売するも、バブル崩壊に直面し、設立以来4期連続赤字を計上。プライスゾーンを中低価格帯へ広げたことや、自社生産でコストを下げたこと、ファッション雑誌にデザイン性の優れた本店社屋が頻繁に取り上げられたこともあり、やっと黒字化。1999年に店頭公開を果たします。しかし、原宿本社のそばにユニクロの基幹店が出店し、そのあまりの低価格路線に「ユニクロショック」となり、業績が急降下。さらには産地偽装で公正取引委員会から景品表示法違反で排除命令が出されたりで、コンプライアンス対応に四苦八苦することになります。
ここですごいなあと感じるのは、会社の理念、社是、ルール、スピリッツ等を「理念ブック」等を作成することでテキスト化・ビジュアル化し、全社員と共有を図ったこと、そしてそれを数年毎に見直して、継続していることです。その効果か、利益率は日本の伝統的アパレルから一歩、抜きんでています。そして、ユナイテッドアローズのアニュアルレポート・決算発表資料・データブックの内容は非常に充実しています。正直、これだけの規模の会社で、この高いレベルのレポートを外部に公表しているのは、非常に珍しいと思います。
現在の代表取締役の竹田光弘氏は、2009年に就任された4代目の社長ですが、初のプロパー出身者でない社長です。業界全体としては将来的なパイの縮小が見込まれているアパレル業界ですが、「進化する老舗」「店はお客様のためにある」「私たちは新しい日本の生活・文化の規範The Standards of Japanese Styleとなる価値観を創造し続ける会社です」というUAの信念を貫いて、素晴らしい商品を世に出していってほしいと思います。
創業者の重松理氏は、1976年に設楽悦三氏の出資を得てBEAMSを作り、その店長・バイヤーに就任。独自の目利きで海外の一流品を買い付けてきて紹介・販売するというセレクトショップという業態を日本に創りました(今では仕入商品が50%、自社開発商品が約50%)。順調に売上げを伸ばし、1989年にワールドから出資を受けて独立、ユナイテッドアローズを立ち上げます。トレンドに敏感でハイテイストなドレスウェアを販売するも、バブル崩壊に直面し、設立以来4期連続赤字を計上。プライスゾーンを中低価格帯へ広げたことや、自社生産でコストを下げたこと、ファッション雑誌にデザイン性の優れた本店社屋が頻繁に取り上げられたこともあり、やっと黒字化。1999年に店頭公開を果たします。しかし、原宿本社のそばにユニクロの基幹店が出店し、そのあまりの低価格路線に「ユニクロショック」となり、業績が急降下。さらには産地偽装で公正取引委員会から景品表示法違反で排除命令が出されたりで、コンプライアンス対応に四苦八苦することになります。
ここですごいなあと感じるのは、会社の理念、社是、ルール、スピリッツ等を「理念ブック」等を作成することでテキスト化・ビジュアル化し、全社員と共有を図ったこと、そしてそれを数年毎に見直して、継続していることです。その効果か、利益率は日本の伝統的アパレルから一歩、抜きんでています。そして、ユナイテッドアローズのアニュアルレポート・決算発表資料・データブックの内容は非常に充実しています。正直、これだけの規模の会社で、この高いレベルのレポートを外部に公表しているのは、非常に珍しいと思います。
現在の代表取締役の竹田光弘氏は、2009年に就任された4代目の社長ですが、初のプロパー出身者でない社長です。業界全体としては将来的なパイの縮小が見込まれているアパレル業界ですが、「進化する老舗」「店はお客様のためにある」「私たちは新しい日本の生活・文化の規範The Standards of Japanese Styleとなる価値観を創造し続ける会社です」というUAの信念を貫いて、素晴らしい商品を世に出していってほしいと思います。