2020.5.8号のプレジデントの特集が、FACT FULNESSです。事実に基づいた物事の見方を説く「ファクトフルネス」。著者のハンス・ロスリングさん(故人)いわく「自分の内なる本能をできるだけコントロールし、ファクトに基づいて判断を下すということ。それが、政治家や医師のように決断を下す立場の人々はもちろん、国民にも今、求められていると思います」。

今回のコロナ禍に関するニュース、報道においても、ファクトフルネスに書かれている「思い込みがちな10の視点(10のバイアスといってもいいかもしれません)」が再現されているといいます。
1. 分断本能:世界は分断されている
2. ネガティブ本能:世界がどんどん悪くなっている
3. 直線本能:世界の人口はひたすら増える
4. 恐怖本能:危険でないことを恐ろしいと考えてしまう
5. 過大視本能:目の前の数字がいちばん重要
6. パターン化本能:ひとつの例にすべてがあてはまる
7. 宿命本能:すべてはあらかじめ決まっている
8. 単純化本能:世界はひとつの切り口で理解できる
9. 犯人捜し本能:だれかを責めれば物事は解決する
10. 焦り本能:いますぐ手を打たないと大変なことになる

いくつかのクイズが面白かったです。
Q 外国人が増えたら、日本は犯罪の巣窟になってしまう?
A 在留外国人の増加と犯罪件数は比例せず

Q ネットで大炎上!日本中を敵に回してしまったのか?
A 書き込んで大騒ぎする人は、ごく一部

Q 地方自治体は選挙で首長を決めているので、民主主義的だ
A 中央に財政依存し、自治を失っている

Q 新聞記事は事実しかない?
A 誤報は日常的にある

フェイクニュースを量産して儲けている村が、マケドニアに実在していることに驚愕でした。一市民や学生がこぞって、まともな記事を改ざんした上で、実際の人物の映像を加工して、キャッチーなタイトルをつければできあがり。記事がたくさんweb上でヒットし閲覧されれば、記事1本で親の年収分を稼ぐこともあるそうです。自分のウェブサイトに広告配信サービスを埋め込んで、広告を見たりクリックしたりすれば、広告料が入る仕組みです。キャッチーなねつ造記事の作り方を指導する「先生」も実在。なんとも、恐ろしい。

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http://www.mikito.biz/archives/53286629.html 
2020-05-14 16.42.03-1