大嘗宮の一般参観に参加しました。あいにくの小雨でしたが、たくさんの方が皇居東御苑に、大嘗祭のために新築された大嘗宮(だいじょうきゅう)を一目見ようと来ていました。大嘗祭は、収穫儀礼のために天皇陛下が毎年秋に行っている新嘗祭(にいなめさい)の特別バージョン。天皇陛下が即位して、初めての新嘗祭が大嘗祭で、一世に一度の重要な儀式で、大嘗宮の儀(11/14が悠紀供餞の儀、11/15が主基殿供餞の儀)が行われました。平成の御代替りの際にも行われましたが、およそ30年ぶり、次に行われるのもおそらく数十年先でしょう。大嘗祭が執り行われた後、大嘗宮が取り壊されるまで、11/21-12/8までの18日間だけ期間限定の参観の機会です。

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建設地の東御苑は、元の江戸城大奥があった場所です。前回の御代替りのときにも、この地に大嘗宮が建設されたそうです。建物正面にあたる、南神門(鳥居みたいな形)・衛門幄(武官が着座)・庭燎舎(庭火を焚く)の前には、カメラ・スマホを持った見学者が大勢詰めかけていて、押しくらまんじゅう状態でしたが、見学者のマナーは保たれていて、譲り合いながら見学していました。
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一番の見所は、真正面の南神門でした。丸太?で作られた鳥居状の門は、東西南北の4つと、建物群の中央に一つ、計5つあるそうです。
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黒木灯籠は、皮付き丸太で作られた灯籠です。
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意外?にも、ほとんどの建物には基礎や壁がなく、簡素な作りでした。白木であることも耐久性はほとんどないでしょう。伊勢神宮が50年ごとに白木で再建されるのと考え方を同じくした、日本古来の考え方「常若」ですね。
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大嘗宮を構成する約40棟の建物群の周りは南北それぞれ約90mあり、柴垣がぐるりと巡らされています。建物の延べ床面積は2600㎡で、主祭場の悠紀殿と主基殿、陛下が身を清められる廻立殿(かいりゅうでん)の三殿は、皮付き丸太を使った「黒木造り」と呼ばれる古代からの工法だそうです。皮付き丸太は長野県産カラマツと静岡県産スギ、北海道産ヤチダモを用い、全体の木材使用量は550立方メートルとのこと。
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膳屋(かしわや)は、新撰を調理する建物。ここで作られたお供えものを、行列立てて、メインの建物である悠紀殿・主基殿まで行列して運んだそうです。

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膳屋の外壁には、スダジイの枝・葉が規則的に掲げられていました。これにも何か意味合いがあるのでしょうが、わかりませんでした。

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天皇陛下が主基殿供饌の儀において、神饌をお供えになり、御拝礼、御告文を奏し、神饌を召し上がれた建物が、主基殿です。千木と鰹木が、神社風です。
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建設から一ヶ月もたたずに取り壊される建物であっても、しっかり建築確認をとっていました。ちなみに工事施工者は、日本一のゼネコンである清水建設株式会社。報道によれば、一般競争入札に清水、鹿島、大成建設、大林組の大手ゼネコン四社が参加し、約15億円の予定価格に対し、清水建設や予定価格の6割にあたる、9.5億円で落札したとのこと。

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大嘗祭は新天皇が天照大神と神々に新穀を供え、自らも食して国の安寧と五穀豊穣を祈る儀式とされ、中核行事が「大嘗宮の儀」です。天皇陛下の即位という一世に一度の重要な皇位継承儀式として公的性格があるとして、建設や儀式の費用は国費から支出されています。考えてみれば、天皇陛下が、国民のために祈る行為は、そもそも皇室の私的な皇室行事・宗教儀式ではなく、国事行為にあたるのではないでしょうか。
 
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