日本オリジナルの画法として。「浮世絵」は有名で、代表的作家は葛飾北斎・喜多川歌麿ら。実は、葛飾北斎・喜多川歌麿らは、「春画」、すなわち男女や同性のセックスを描いて人気を博した浮世絵画家でもあります。このムックは、その代表的な作品175点をオールカラーで紹介。版画と肉筆画、江戸と関西の違い等の歴史的背景や、技法・画法などテクニック等、小難しい分野の解説を、とてもわかりやすく書いてくれています。

<日本初の本格的な春画展 細川家の永青文庫で開催中は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/45778094.html
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法政大学初の女性総長、田中優子教授は、江戸研究、なかでも春画の研究の第一人者です。著者の分析によれば、春画の描写は必ずしも写実的でなく、性器がデフォルメされ大きく描かれることが多い。春画では、女性の裸体だけが描かれることはなく、ほぼ男女(男男・女女の場合あり)の絡みが描かれます。単なる男性の鑑賞ための女性ヌードではなく、男女が共にそそられ、時に笑いながら楽しむものだったと考えられるそうです。

<春画のからくり 田中優子著 「隠す・見せる」「覗き」江戸のエロティシズムは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/41499655.html
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春画は江戸時代のものですが、日本人はエロスに関して、平安時代から万葉集等で、とても重要な活動であったことが記録も残っています。浮世絵も万葉集でもそうですが、性交場面を際立たせるために、直接的・写実的な表現でなくデフォルメしたり、顔と性器以外は衣装で隠されることが多いし、文章における性器表現は別の言葉で置き換えられることも多い。日本のエロティシズムの極意は、「隠す・見せる」のバランス。これは他の国では見られない風俗といえます。海外で春画に関する企画展が少なからず開催されているのも、日本のエロスの原点が海外と異なっており、さらに独自の進化をしているという一つの証左かもしれません。

<えろまん エロスでよみとく万葉集 大塚ひかり著は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/53793079.html