定期的に隔月の木曜日に開催している「いわきの医師を応援するお姉さんの会」。今回は2019年10月17日に、いわき駅前の夜明け市場タタキアゲジャパンコワーキングスペースで開催しました。2016年4月から始めた企画の第19回目で、今回も大盛況で終えることができました。
<第19回 いわきの医師を応援するお姉さんの会@夜明け市場は、コチラ>
実は、先日の台風による水害で、開催が危ぶまれていました。一昨日まで上水道が止まっていて、給水が開始されたのは、昨日のこと。今現在も、水圧が上がらないので、2階のトイレは使用不可です。そんな現状および被災している方々がいるにもかかわらず、あえて開催する理由は、①このタイミングだからこそ被災した方々を元気づけたい、②被災の現状や有用な情報の情報交換・共有の場としたいからです。それぞれが大変な状況な中、たくさんの方に参加いただけました。
ドクターFの自宅およびご実家のクリニックが平窪地区にあり、いずれも先日の台風による浸水を受けた地区です。当日深夜~明朝にかけての様子を、自らが撮影された写真・動画を見せて頂きながら、ご説明いただきました。背丈ほども浸水したことや、水流でフェンスが流されたこと、翌朝水が引くと泥が1階室内一面に。クリニックのカルテ・診療機器がほとんど冠水してしまったため。営業再開にはかなりの時間がかかってしまうようです。
それでもボランティア活動の方々が多数入って、ガレキの撤去・泥の吐き出し・室内の拭き取り等で、大変助かっているそうです。
・自動車が冠水し使えないので、廃棄物の運搬や、生活用水の運搬に支障。さらに通勤・通学もできない。
・泥が乾燥し、大量の砂埃が舞っている
・上水道が出ないため、清掃がなかなか進まない
等等、切実な状況に、絶句する場面も。
ドクターFのお母様おふたり(実母・義母)ともご一緒に参加。被災中にもかかわらず、明るくふるまわれ、なんとも仲の良い家族だなあと感じました。
今回、お姉さんの会の方々に提供していただいたメニューは、宮野由美子さん提供の煮豚と煮たまご、根菜の煮物、ホウレン草のごま和え、から揚げ、ほっきごはん、生ハムのサラダ、中村寛子さん提供の和風きのこの麻婆豆腐、小泉綾子さん提供のもつ炒め、山崎和子さん提供の和歌の料理、渡辺和美さん提供のドーナツ、Toshieさん提供のきんぴら、レンコン、みかん、内山久仁子さん提供の栗カボチャの鶏ひき肉の餡かけ、みなさんから集められた、ソフトドリンク、ビール、ワイン、そしてたくさんの日本酒です。今回もたくさんのメニューがあり、心行くまで堪能しました。
いわき市医師会長の木村守和先生は、JMAT会議が終わり次第、参加していただけました。いわき市医師会として、今後、現地に情報を集約し対応できるようなサブセンター機能を置くこと、具体的には、平久保地区にある平四小に、医療・保健関連の対応できる機能を医師会としてやっていくとのことでした。
ちなみに、JMATとは、Japan Medical Association Teamの略で、日本医師会災害医療チームのこと。DMATと混同されがちですが、JMATは日本医師会が組織し、DMATは厚生労働省または各都道府県が作る組織です。DMATは大規模災害に短期間だけ活動するのに対し、JMATはDMATの後を引き継ぐ形で、避難所や救護所における医療活動を中心に行い、その期間も現地の医療体制が回復するまで比較的長く活動するものだそうです。
飯田さんからは、ならはの名産ゆず酒「ゆず里愛」という珍しいものを差し入れ頂きました。楢葉産の「ゆず」を純米酒で仕込んだお酒なのだそうです。好評でした。
ドクターKからは、非常時に備えて、家族全員のお薬手帳をスマホで写真に撮り、お気に入りフォルダにいれておくとよいということを教えてもらいました。確かに、書類等は災害で手元から離れてしまう可能性は高いですが、携帯電話だけは肌身離さず持参するはずなので、これは納得。
今回ちびっこ3人は、年齢が近いということもあり、まるで自宅のいるかのようにくつろいで、一緒に遊んでいました。お姉さんの会の参加層も広くなったものです(笑)。
会の〆には、いわきのシンガーToshieさんに熱唱していただきました。美しい歌声に、みなさん圧倒されました。
こういう時期の開催ということもあり、もともと途中参加・途中退出OKの会ですが、入れ代わり立ち代わりで、かえっていろいろな方と交流できたような気がします。