いわき素読の会(代表:山名隆史氏)による、第13回 いわき素読教室が、2019.6.8(土)に、いわきニュータウン内の中央台公民館で開催されました。後援はいわき市教育委員会です。これまでに、平一町目のティーワンビル内のいわき市生涯学習プラザ和室や大國魂神社等で開催してきて、今回が13回目。

スタートは、立腰して、日本書紀の即位建都の詔の素読からです。正座して腰骨を立てます。そして素読するときは教材を下から支え、軽く前に出して声を出すことで、自然と発声がしやすくなります。

年号が平成から令和に変わったばかりなので、今回のメインテーマは、万葉集の中の令和のくだりをみんなで、丁寧に素読しました。
「初春の月にして、気き淑く風らぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す」(しょしゅんのれいげつにして きよくかぜやわらぎ うめはきょうぜんのこをひらき らんははいごのこうをかおらす)。美しい言葉が並び、またリズムも良い。意味がすぐにわからなくても、素読の素材として、ぴったりです。

そして史記・書経の中の平成のくだりもやりました。
「内かに外る 地かに天る」(うちたいらかにそとなる ちたいらかにてんなる)。内外、天地とも平和が達成されるとの意味ですが、音・リズムが良いですね。

素読とは、言葉を、意味の理解を伴うことなく、その字面を追って、あるいはお手本となる発話者の発音の通りに声を出して読むことです、一般的なイメージとしは、いわゆる「音読」です。ちょっと異なるのは、意味を伝えないこと、意味を伝えるとしてもそれは素読をした後に行い、「もっと知りたい」と感じる程度にとどめることです。こどもたちは、令和や平成の元号由来を、音として染みこんだことでしょう。

<前回 第12回いわき素読教室は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/53066898.html
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永澤さんからは、「七月のいろいろな呼び名」「初夏の俳句と和歌」「論語」を素読。7月が文月と呼ばれていることは広く知られていますが、そのほかにもたくさんの日本語があるんですね。素読しているうちに、なんとなく意味がわかってくるものです。七夕月などは直感でわかりますが、桐月・蘭月などは、旬の植物由来の名前のようです。

今回は、パワーポイントの音声埋め込み機能を使って、福島県の鳥、キビタキの鳴き声当てクイズをしました。子どもたちはクイズ形式が大好き。正答率は高かった、さすがみんな福島県人。

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今回の制作は、「祝ひ袋」です。何の変哲もない柄をカラー印刷されたA4コピー用紙が、折り方ひとつで、祝ひ袋という、美しい・かわいらしいポチ袋に変身。日本の折り紙文化は、間違いなく、世界に誇れる。これを体得しないのは、日本人として損していると思います。

完成した祝ひ袋は、カラー筆ペンで、それぞれタイトルを書きました。父の日が近いこともあって、「お父さん、いつもありがとう」を書いた子もいましたし、お盆にお小遣いをもらおうと、お年玉ならぬ「お盆玉」とタイトルに書いた子もいました。

ちなみに筆ペンは黒色だけでなく、24色セット等が市販されています。簡単に書道や書写に使える筆ペンは、これも世界に誇れる文具ツールだと思います。

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長谷川さんは、短冊の飾り付けを担当。七夕の短冊に願をかけるという習慣が、日本各地にあります。その由来は、朝露を集めて墨をすり、その墨で七夕の短冊に願い事を書くと書道が上手になるという言い伝えから、いつの間にか一般的な願掛けになったそうです。なんとはなしにやっている風習の由来についてたまには思いを馳せてみるのも、日本人としてアンデンティティや誇りにつながるのではないでしょうか。

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