いつだれkitchenは、平上荒川の高専前、ツルハドラッグ裏手にある、ソーシャルインクルージョンスペースALATANA内にある手料理の食堂です。といっても、5月に始まったばかりなので、看板等はまだないのですが。週に一回、木曜日の11:30-14:00ぐらいにオープンしています。

「いつだれkitchen」の由来は、いつでも・だれでも・kitchenに来る者拒まず、です。料理を食べる人、作る人、食材を提供してくれる人、誰でもどうぞお越しください!というコンセプト。しかも、決まったメニューなし、料金設定なし(投銭。後述)なんです。

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基本セルフサービスで、食べ放題。作りたてのおかずが、ずらっと並んでいます。おかずがなくなりそうになったら、食材がある限り、その場でおばちゃん方が、追加で料理を作ってくれたりする。

運営しているのは、NPO法人 布紗(ふさ)。福祉サービスをてがける団体です。障害者が参加できる場を作りたいという思いから、この場所を借りて営業?を開始されたのだとか。見た目にはわかりませんが、料理を作っている人、食べている人の中にも、障害を持っている人や福祉関連の方も多数もいるそうです。

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今回のメニューは、カツオの揚げ浸し、サバカレー、ナス・フキの煮物、カレーうどんも。

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おからサラダ?は、ミニトマトがあしらわれていて見た目に良いし、健康によさそう。

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料理に立つ方は基本的にボランティア、食材費ゼロ、キッチンに使う料理器具等は寄付のものと、まったくオカネを介在しない事業は、極めて斬新。もちろん水道・光熱費・家賃等はあるのでしょうが、基本となる部分にオカネが介在しない事業を、この資本主義の社会で作ったこと自体が奇跡。実は、このコンセプトは3年前から、福祉関係者が温めていたもので、賞賛すべきだと思います。

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共有スペースで、お食事をいただきます。「食材をシェア」「スペースをシェア」「悩み事をシェア」、そして「やさしさをシェア」というコンセプトは斬新で、度肝を抜かれた。

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気になる参加料金ですが、投げ銭制。すなわち、お支払いする金額は、食べた人の自由。極論すれば、オカネを払わなくても食事できるし、お札をお支払い(正確には寄付)してもOK。これで運営がなりたつのか不思議でしたが、フードバンクをはじめとして、食品関連会社から、余った食材を寄付してもらっているので、成り立つのだそうです。だから、いつでもだれからでも、作りすぎた野菜や食べきれない頂き物(お菓子もOK)、を募集中とのこと。ぜひ応援したいですね。

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入居している場所は、ソーシャルインクルージョンスペースALATANA。なんとも不思議なネーミングですが、「新たな」「Alternative」「上荒川の棚」の言葉にかけて、名付けたそうです。ソーシャルインクルージョンという用語も耳慣れませんが、日本語でいうところの「社会包摂」だそうです。すなわち、社会的に弱い立場にある人々をも含め市民ひとりひとり、排除や摩擦、孤独や孤立から援護し、社会の一員として取り込み、支え合う考え方のこと。ひとりひとりをつなぐ場所、という意味合いでしょうか。

そんなALATANAという建物内には、「いつだれ(だれでも食堂)」だけでなく、「(株)Healthee One(医療サービス)」「SOCIAL SQUARE sports(障害者支援)」「みんなの居場所 あすびんち(引きこもり者支援)」等が、入居しています。それぞれの事業は別個ですが、中央に広い共有スペースがあり、まるでシェアオフィスのようです。

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SOCIAL SQUARE sportsさんは、内郷で、障害者支援施設 特定非営利活動法人ソーシャルデザインワークスをやっていて、その支店的な位置づけなのかも。

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