沖縄県の竹富島は、石垣島から小さいフェリーでたった10分のところにある、人口たった300人の離島。赤煉瓦の沖縄の原風景が、そのまま残っている珍しい島です。また観光用の水牛車もあり、とにかく時間がゆっくり流れています。なぜそんな雰囲気を醸し出せるのか、島民が何で生計を立てているのか考えてみました。
その理由の第一は、竹富島憲章。「売らない」、「汚さない」、「乱さない」、「壊さない」という島を守るための4原則があり、これがあるからこそ、乱開発、リゾート化から逃れることができた。島のオリジナリティが保たれ、その特異性が本土の観光客を魅了し、観光を切り口に、島民の食い扶持を確保しています。実際、船の送り迎えや、宿泊業、レンタサイクル業、レストラン等、島民は何らかの形で観光に絡んだ形で職についているんです。
島内に川がなく、1976年に石垣島から海底送水により竹富島まで上水が供給されるまでは、水に不自由していたので(なんせ、島が小さすぎで川がない)、開発が遅れていたという要因があるかもしれません。1976年といえば、日本が高度成長を迎えていた時期です。そんな時代にも、溜めた水のみで生活していたとは・・・驚愕です。
その理由のひとつが、島全体がサンゴ礁の隆起によって生じた琉球石灰岩であり、畑作に適した土がない、そのため米作をはじめとした農業が難しい。防風のために、家をぐるりと取り囲む、人の背丈位の石垣(グック)も、100%琉球石灰岩です。道路は、未舗装・白砂敷きです。勝手にそうなっているのではなく、暗黙のルールに従い、年2回浜から新しい白砂を運んで、道と庭に敷きつめるとのこと。そして毎朝、自分の敷地の前をほうきで掃き清めで、この美しさを保っているそうです。
「竹富島憲章」には細則があり、これが遵守されているので、まちなみが保たれている。
島内には、星野リゾートが経営する宿泊施設「星のや竹富島」がありますが、これが進出してくる際には、島内で大激論があったそうです。結論からすると行政側が、正当な手続きをもって推し進め、承認してきたようです。今でも、その進め方に疑問を持つ島民も少なくない。一方、星のや側も、竹富島の集落とは、隔離された形でリゾート施設を建設し、島民の生活に大きく関わらないというスタンスを持って運営しているため、現在は住民との間で大きな問題にはなっていないようです。
さらに竹富島南西部のコンドイビーチ付近で、リゾート開発をする予定がありますが、こちらは計画に反対する住民の反発があり(計画反対の看板が複数ありました)、これから問題になりそうです。
中央部にある東、西、仲筋の3集落に入る道路の真ん中には、大木があります。ここが、集落とそれ以外を分け、守護結界となり災いが集落に入ってくるのを防いでくれるそうです。
竹富島重要伝統的建造物群保存地区の看板。それによると、竹富島の集落景観の特徴は、以下のとおり。
島で唯一の郵便局も、竹富島憲章に従っている伝統的な様式で、まちなみに溶け込んでいました。ちなみに赤い郵便ポストは現役です。
その理由の第一は、竹富島憲章。「売らない」、「汚さない」、「乱さない」、「壊さない」という島を守るための4原則があり、これがあるからこそ、乱開発、リゾート化から逃れることができた。島のオリジナリティが保たれ、その特異性が本土の観光客を魅了し、観光を切り口に、島民の食い扶持を確保しています。実際、船の送り迎えや、宿泊業、レンタサイクル業、レストラン等、島民は何らかの形で観光に絡んだ形で職についているんです。
島内に川がなく、1976年に石垣島から海底送水により竹富島まで上水が供給されるまでは、水に不自由していたので(なんせ、島が小さすぎで川がない)、開発が遅れていたという要因があるかもしれません。1976年といえば、日本が高度成長を迎えていた時期です。そんな時代にも、溜めた水のみで生活していたとは・・・驚愕です。
その理由のひとつが、島全体がサンゴ礁の隆起によって生じた琉球石灰岩であり、畑作に適した土がない、そのため米作をはじめとした農業が難しい。防風のために、家をぐるりと取り囲む、人の背丈位の石垣(グック)も、100%琉球石灰岩です。道路は、未舗装・白砂敷きです。勝手にそうなっているのではなく、暗黙のルールに従い、年2回浜から新しい白砂を運んで、道と庭に敷きつめるとのこと。そして毎朝、自分の敷地の前をほうきで掃き清めで、この美しさを保っているそうです。
「竹富島憲章」には細則があり、これが遵守されているので、まちなみが保たれている。
・建物を新築、増改築、修繕する際には、伝統的な様式を踏襲する。
・屋敷の周囲の囲いはサンゴ石灰岩の野面積みとする。
・海水浴場等以外での水着、裸身は禁止する。
・島の歴史、文化を理解し接遇することで、来島者の印象を高める。
・伝統的祭事・行事には、精神的文化を学び、積極的に参加する。
・不動産を売買する時や、建物の新築、増改築、取り壊しを行う時は事前に公民館と調整委員会に届け出る。
島内には、星野リゾートが経営する宿泊施設「星のや竹富島」がありますが、これが進出してくる際には、島内で大激論があったそうです。結論からすると行政側が、正当な手続きをもって推し進め、承認してきたようです。今でも、その進め方に疑問を持つ島民も少なくない。一方、星のや側も、竹富島の集落とは、隔離された形でリゾート施設を建設し、島民の生活に大きく関わらないというスタンスを持って運営しているため、現在は住民との間で大きな問題にはなっていないようです。
さらに竹富島南西部のコンドイビーチ付近で、リゾート開発をする予定がありますが、こちらは計画に反対する住民の反発があり(計画反対の看板が複数ありました)、これから問題になりそうです。
中央部にある東、西、仲筋の3集落に入る道路の真ん中には、大木があります。ここが、集落とそれ以外を分け、守護結界となり災いが集落に入ってくるのを防いでくれるそうです。
竹富島重要伝統的建造物群保存地区の看板。それによると、竹富島の集落景観の特徴は、以下のとおり。
①赤瓦の屋根と、強風により瓦が飛ばされるのを防止するための白い漆喰。方形屋根とシーサー
②屋敷を強風から守るために四方を囲むグック。グックの高さは約1.5m(人の目線を遮る高さ)。玄関部分に、人の視線を遮断するためのマヤカシとう壁設置
③白いサンゴ砂が敷かれた道
④屋敷は琉球王朝の身分制度により、約200坪の広さの土地区画。敷地の中心母屋を建て、その西隣に炊事棟を設置する別棟型民家
島で唯一の郵便局も、竹富島憲章に従っている伝統的な様式で、まちなみに溶け込んでいました。ちなみに赤い郵便ポストは現役です。