養田珈琲さんは「いいコーヒー」を専門に扱う自家焙煎コーヒーショップです。養田さんによる「いいコーヒー」の定義とは・・・
①良い豆:焙煎前と焙煎後に、すべて手作業で良い豆だけを選ぶ。
②正しい焙煎:豆の芯まで火を通す焙煎技術
③新鮮:煎りたて、挽きたて、淹れたて

あたりまえのような3点ですが、なかなか実現できないものです。特に①!焙煎前と焙煎後、それぞれハンドピック、ハンドソーティングするなど、驚愕です。私も数杯分のハンドピックをやったことがありましたが、まず目が疲れる。さらに2-3割の豆は割れたり欠けたりしているのです。それをはじいてしまうと、もとの量の7割くらいに減ってしまう。それでは店の収益性が下がってしまう。しかし、はじいた豆だけ集めて、注出してみたことがあるのですが、これがやはり不味い。ハンドピックは、明らかに、工数もかかるし収益性も下がるが、味のクオリティ向上には、まちがいなく役立つのです。

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オーナーの養田勇さんは、SCAJ認定 アドバンスド・コーヒーマイスター。SCAJとは、一般社団法人 日本スペシャルティコーヒー協会(Specialty Coffee Association Japan)で、質の良い珈琲の普及活動をしている団体。そこのHPによれば、コーヒーマイスターの資格を取得されている方は、日本全国で約5,000名強だそうです。そしてその更に上級資格である「アドバンスド・コーヒーマイスター認定者は300名強とのこと。全国に300人しかいないうちの、お一人なんですね!胸にかがやく金バッチが、その証明です。

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養田さんご自慢の焙煎機。普通の焙煎店では使い倒されて、茶色く古びているのが一般的だと思うのですが、開店後4年経過しているにもかかわらず、日常的に磨いていることで、ピカピカです!!!いかに愛情をもって焙煎しているかの証左です。

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カップの清潔さには特に気をつけているそうです。

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スペシャルティコーヒーで、最も有名な銘柄のひとつである「パナマ・ゲイシャ」を1杯、ハンドドリップで淹れていただきました。お湯の温度は、注出に最適な83℃。その微妙な温度に設定できる専用ポットを使っているそうです。糸のような細さをお湯を注ぎ、蒸らしに20数秒。粉がふっくらとしたハンバーガーのように盛り上がり、豆に含まれた二酸化炭素がぼこっぼこっと泡立ってきます。いい香り。

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パナマ・ゲイシャの甘い香りは、ちょっと独特で不思議。毎日こんな珈琲が飲めたら、至福。ちなみにカップには、それほどこだわりがないとおっしゃっていましたが、しっかり「Noritake」でした。

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いわき市では「フラシティいわき」を、今年から市のブランドメッセージとしてシティプロモーションに使っています。そのロゴ商品?の第一弾のひとつにも、養田珈琲が選ばれています!一袋400円、ぜひいわきのお土産に!

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基本は、焙煎店ですから、先述のパナマ・ゲイシャをはじめとする、さまざまなコーヒー豆を扱っています。その中でもオススメは、「養田Blend」。4種類の豆をブレンドしているそうで、通常のお店であれば4種類を混ぜてから、いっぺんに焙煎して販売するところ、1種類ずつそれぞれ焙煎してから混ぜるとのこと。その理由は、豆の種類ごとに、適切な焙煎時間があり、一番美味しい焙煎したいからというもの。なんともこだわりですね。利益最大化だけが目的でなく、味のクオリティにこだわる、地元資本のお店を大事に育てていくことで、住みたくなるまちに育っていくのではないでしょうか。

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それにしても、ネーミングのYODA COFFEE。スター・ウォーズの伝説のジェダイ・マスターを連想するのは、私だけでしょうか・・・