平成30年度 緊急消防援助隊北海道東北ブロック合同訓練が、2018.11/17-11/18の2日間にわたって、いわき地区で開催されました。消防庁が主催となり、11月~12月の間に、全国5箇所で地域ブロック合同訓練を開催しているもので、全国合わせて約910隊(約3,400名)の緊急消防援助隊が参加するそうです。いわき地区の北海道東北ブロック合同訓練だけでも、東北6県+北海道・新潟から、自衛隊・消防署・消防団員あわせて1000名近くが参加しているそうです。各県各市の持ち回りで開催されるため、いわき地区で次に開催されるのは、40年後?だそうです。

小名浜石油コンビナート地区には、10万キロリットルものガソリンを備蓄できるタンクが、たくさん設置されています。その大きさは直径74m、高さ24mにも及びます。このような引火性の高い物質を大量に抱えているため、いったん火災事故が発生した場合、通常の消火活動では追いつきません。最近では、苫小牧市タンク火災(平成15年)や市原市のタンク爆発(平成23年)が記憶に新しく、普段から災害が起きるものとして備えなければなりません。しかしこれだけの救助能力を維持するコストは、ひとつの自治体ではとても負担しきれません。自衛隊もふくめた自治体間連携が必須です。諸外国の災害を見るにつけ、共通の価値観を持った日本人が多ければ多いほど、大規模災害時の連携がスムーズにできると思います。

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今回は、特殊かつ大型の、「エネルギー・産業基盤災害即応部隊(通称:ドラゴン・ハイパー・コマンドユニット)」北海道の部隊が消火活動をしました。一分間に8,000リットルもの水を放水する個tができる高所放水車のデモンストレーション。確かに大量の水なんでしょうが、巨大なタンクと比べると、これでも非力?かもしれません。

<高所放水車の動画は、コチラ>
https://youtu.be/xp5kA7-FKkQ
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小名浜港エリアでは、小名浜マリンブリッジで、橋上で大型バスを含む車両20台が多重衝突し多数の用救助者が出たという想定で訓練がなされました。道路が車両でふさがれている状況で、救助のための多数の緊急車両をどう運用するかか課題のようです。

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現場には多くの隊員が行けるとは限らないため、屋外に設置された大画面のオーロラビジョンで現地の情報を共有。この現地の映像は、ドローンを飛ばし、動画を生中継で見せています。ドローンのカメラは上下左右に動くだけでなく、望遠もでき、人が行けない場所へも空から容易に近づけます。

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ドローンが撮影した画像を受信するのが、こちらの無線中継車。ドローンからの受信だけでなく、衛星受信や、こちらから発信することもできる、移動基地局です。

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車両の中は、映像関連のハイテク機器がずらり。東北地方には仙台に配置されているこの一台だけだそうです。

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福島県立いわき海星高等学校の漁業練習船「福島丸」。毎年、ハワイ沖でハエナワ漁の実習をしています。今年、いわきで水揚げしたカジキが「かじきカツ」として県内の学校給食に登場しました。実習生の励みになりますね。

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湯本二一世紀の森公園では、いわきグリーンスタジアムで高所救出訓練が行われました。

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北海道・新潟県・東北各県から消防車両が数百台?終結した姿は圧巻でした。

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福島県の防災ヘリを含む3台?のヘリコプターが登場。うち一台は、消防庁長官やいわき市長が見守る中、空中でホバリングして、要救援者の吊下げ・吊上げの訓練を披露しました。

<ヘリ吊下げの動画は、コチラ>
https://youtu.be/Hu9edSsl1oA
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訓練の様子は、とても見応えのあり、市民が災害救助の現場を理解するという意味で、たくさんの方に見て欲しいと思いました。また自衛隊や消防隊に対する感謝の気持ちを新たにするのではないか。一方、訓練はショーではなく、いざという災害時の備えのために行うものであり、あまりに多い見学者は訓練の妨げになるという側面もあります。実際に、訓練の車両だけで二一世紀の森の公園駐車場の大部分が占められており、一般の方の駐車スペースを確保できる余地があまりなかったことも事実です。