古事記は、日本書紀とともに日本最古の歴史書といわれています。しかし原本が残っていない(幾つかの写本しか現存していない)、物語が難解である等の理由によって、全体を把握している人は少ないのではないか。特に、神代における天地の始まりから推古天皇の時代に至るまでの様々な出来事が、神話や伝説を交えて書いてあるため、事実と異なるor場所や時間の流れがつながっていない等の指摘もあります。

そんな点を乗り越えて、これはは『古事記』を、国の誕生から雄略天皇の即位まで、ほぼ全編マンガで解説するという暴挙?にトライしています。出色は、天孫降臨等の伝説が起きた各イベントの発生場所を、大胆にも、現在のマップに落としこんでいること。さらに各イベントが起きる順序や、登場人物の移動等まで、説明しています。異論もあるでしょうが、こういった説もあるという理解ができ、非常に満足度が高く学ばせていただきました。我が国固有の神話・歴史ですから、しっかりと腹落ちしておきたいですね。

2018-09-29 09.19.53

 【目次】
第1章 イザナキとイザナミの悲恋
第2章 英雄スサノオの誕生
第3章 オオクニヌシの国づくり
第4章 ニニギ降臨と神武天皇の即位
第5章 ヤマトタケルの活躍
第6章 神功皇后の奮闘と天皇の血脈