いわき市の私立中学校のひとつ、磐城緑蔭中学校では、国際交流の一貫として、オーストラリアタウンズビル市から、学生を受け入れています。いわき市とタウンズビル市とは、国際姉妹都市を締結していて、1年に1回ずつ、学生の相互交流を実施しています。昨年はいわき市からタウンズビル市に学生を送り出しているので、今年は先方からの学生をいわきで受け入れる番です。

スティーブンさん(男子)・ブリアンナさん(女子)・アビゲールさん(女子)の3名が、カーメル先生(女性)の引率のもと、日本に1週間ほど滞在し、ここ磐城緑蔭中学校や磐城第一高等学校で、いわきの生徒と一緒に(日本語・英語両方で)学習活動を行うそうです。

<磐城第一高等学校は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/43550247.html
2018-09-26 16.07.36

学校の許可を得て、美術・図工の時間を見学させていただきました。タウンズビルの学生は、日本語スピーチコンテストで優秀な成績を収めた人から選抜されているだけあって、日本語の日常会話は、ほぼできます。なので、日本語での授業にもなんとかついていくことができます。一方、せっかくの国際交流の機会なので、緑陰の学生は、できるだけ英語で話しかけていました。日本語・英語ちゃんぽんでも、身振り手振りと、伝えたい!という熱意さえあれば、会話はスムーズに成り立ちます。

2018-09-26 14.27.57

緑陰の生徒さんが素晴らしいと感じたのは、外国人に対してものおじしないで、積極的に話しかけることでした。中学2年生なので、英語の語彙力はそう多くないし、外国人と話す機会もこれまであまりなかったはず。にもかかわらず、話そうとする姿勢は、賞賛すべきものでした。詰め込み方の教育でない、学校側の姿勢がこういうところに現れていると思います。

2018-09-26 15.51.20

教室には、生徒ごとの今年の目標が、掲げられていました。「学年一位をキープする」「一日○ページ進める」等、かなり具体的です。毎日、自分の手で書いた目標を目にすることで、目標の再確認とモチベーションの維持につながっているのでしょう。

磐城緑蔭中学校では、和田秀樹氏が率いる緑鐵ゼミと提携し、中高一貫のメリットをいかした教育を進めています。具体的には中学1年次には小学校レベルの内容の復習を徹底して行い、中学2年~高校2年までに密度の濃い学習により高校課程を全て終わらせる。そして最後の1年で大学受験に専念するというものです。

<磐城緑蔭中学校・高等学校 和田秀樹氏講演会は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/34888623.html
2018-09-26 14.25.00

緑陰や秀英等の私立中高に対する批判として、勉強ばっかりで部活に力をいれていないと、しばしばいわれます。週カリキュラムを見ると、土曜授業もあり、1週間37コマと、やはり授業数はみっちり詰まっています。一方、週2回(火・木)は、放課後に部活動の時間もあるそうです。

<秀英中学校、高校の入学式は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/37799217.html
2018-09-26 14.26.01

学校内には、自由研究の発表内容や、修学旅行・研究旅行の発表が写真付で紹介されていました。また、英語での研究等もたくさん校内に掲示されており、英語に親しむ機会をあえて作っているようでした。

2018-09-26 14.25.31

これまで医学部医学科に4年連続合格、慶應義塾大学に3年連続合格、国際教養大学に2年連続合格と、小規模校にもかかわらず、着実な実績を出し続けています。卒業生のほとんどが大学進学するそうです。昨年度の卒業生(平成29年度、開学して7期生)は、医学部系大学としては、福島県立大学・自治医科大学等に合格者を輩出しています。医師不足に苦慮しているいわき市としては、地元高校生がそれに応えて医学部を目指し合格しているというのは、素直に嬉しい。また、そのように動機付けをしてくださっている学校関係者の思いに感謝したいと思います。

<いわき市の医師不足は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/35794977.html
2018-09-26 16.14.01

注)写真は学校の許可を得て撮影させて頂いております。