照国神社は、鹿児島市にある、島津斉彬公をご祭神とした神社です。島津斉彬公は、薩摩藩第11代藩主。いまNHKの大河ドラマで「西郷どん」が放送されていますが、島津斉彬公は間違いなく、幕末の主人公のひとりです。蘭癖大名といわれることもありますが、当時から開明的な考えと、科学的な知識を持たれ、海外の情勢に最も明るい大名でした。業績は、数限りなくありますが、なんといっても西欧文明の導入による集成館事業だと思います。幕藩体制下にもかかわらず、当時どの藩どころか、幕府さえもやっていなかった反射炉設置、大砲製造、蒸気船建造、洋式紡績工場を大規模敷地内にまとめて開設したのです。

<薩摩藩 尚古集成館は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/37074295.html
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島津氏の家紋「丸に十の字」が、境内の各所にあふれています。

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その他にも日章旗制定も業績のひとつ。外国船と区別するためにも日本の印が必要であると感じ、「日の丸」を総船印にすることを幕府に提案し、実際に薩摩藩自ら「昇平丸」を建造。幕府に献上されたこの洋式軍艦は、初めて日本の総船印として「日の丸」が掲げられたそうです。

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学問を奨励し、身分にかかわらず有能な人材を養成したため、西郷隆盛、大久保利通(維新三傑のふたり)等、幾多の人材が輩出し、明治維新大業の原動力となりました。島津家の居城、鶴丸城の跡地西域社地があり、明治天皇みずからの勅命によって照國大明神の神号が与えられました。

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別格官幣社。太平洋戦争後に、GHQの神道指令により、神社の国家管理が廃止されると同時に廃止されましたが、明治期には、太政官布告により神社の社格がありました。別格官幣社は、国家に功績を挙げた忠臣や、国家のために亡くなった武将・志士・兵士などを祭神として作られた神社が指定されたそうです。

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