先日、イオンモールいわき小名浜の最大の課題は、「駐車場」というブログを書きました。しかし、課題は、それだけではありません。今後の売上げが、当初の見込み通りにならない可能性が高い。

<イオンモールいわき小名浜 最大の課題は駐車場不足は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/52113886.html
2018-05-27 08.14.53

まず、県内最大規模のモール、いわき初のH&M、大規模シネコン等の魅力的な施設により、大変な人出で嬉しい悲鳴が上がっています。またこれで今までイオンモール水戸内原まで行っていたのが、いわき市内で済むという声も聞かれます。地元高校生(小名浜高校・小名浜開星高校等)の通学帰路の立ち寄り場所、たまり場所、デートスポットになっているようです。一消費者として、こういった買い物便利、エンタメ充実、賑やかスポットの出現はとても嬉しく思います。

一方、イオンモールいわき小名浜の今後の売上げは楽観的ではありません。その理由は、駐車場の他には、以下の3点。

①イオンモールいわき小名浜は、東方向と南方向の2方向が太平洋であり、ターゲットとなる顧客が、通常のモールに比べて(距離が同じならば)半分であること。また南にはイオンモール水戸内原という巨艦店があり、北茨城市から南の顧客は見込めない。北は福島第一原発の帰宅困難地域がありいわき市から北の顧客は見込めない。西は、阿武隈高地が広がり小野町以西の顧客は見込めないのです。すなわち商圏は、ほぼいわき市内のみ。開業当初は、一度は足を運ぶ市民は多いと思いますが、その中で、何割を月に数回来てくれるリピーターとできるか。飽きやすいいわき市民の気風を考慮すると、開業当初の賑わいがずっと続くと考えるのは、楽観的過ぎると思います。

②いわき市内は、商業小売の大店舗が複数存在し、すでにオーバーストア状態であること。いわき市内では大規模店舗の面積当たり売上げが、ずっと減少傾向にあり、これはイオンモール出店前から続いています。市内にはエブリア鹿島店、イトーヨーカドー平店があり、食品スーパーとしてはスーパーマルトが多数あります。あえてイオンモールに生鮮品を頻繁に買い物に行くのは、近隣の小名浜地区に限られ、他の地区からは週末のみの訪問となるでしょう。

③訪問目的が、「新店を見てみたい」「話題の場所を一度は訪れたい」という層が多く、他のイオンモールのような「ファにリーでモール内で滞在し、買い物だけでなく、エンタメや飲食でもオカネを落とす」という層が少ない。そうした中では、モール内に客はいるものの、なぜか各店舗の売上げが上がらないということが起きてしまいます。