香川県では、県産食材を使用した幅広い料理を提供するとともに、県外からの観光客にも自信をもって勧められる、情報発信力の高いレストランを「さぬきダイニング」として認定しています。30店もあるその認定店では、さぬきダイニングメニューの販売だけでなく、メニュー開発やフェア・ワークショップを通じて県産食材や香川県の認知度向上に取り組んでいます。この本気の取組みは、食による地域おこしのヒントになりそうです。

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30を超える「さぬきダイニング認定店」には、立派な看板サインが掲げられます。このグリル&ワイン レガーロでは、「オリーブ牛」を食材としたオリジナルメニューにより、2013年に認定されたようです。認定により、独自のパンフレット等に掲載され、また他店との差別化につながることから、多少の労力がかかっても、認定に努力するはず。

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オリーブ牛とは、香川県小豆島のオリーブと、瀬戸内の温暖な気候風土の中で古くから育まれてきた讃岐牛。2つの歴史とブランドが融合した、香川県だけのプレミアムな黒毛和牛です。単なるキャッチフレーズではなく、実際に、小豆島のオリーブ採油後の果実を与え育て上げた牛だそうで、オリーブのオリーブのオレイン酸&抗酸化成分により、旨味が増し、肉質が良くなるのだとか。

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でもオリーブ牛は、希少であり、また価格も普通の肉牛の数倍はします。したがって、オリーブ牛メニュー提供店でも、それだけをメインにすることはなく、その他のメニューも(というか、そちらが主力)提供することになります。

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オリーブ牛レシピを開発・提供するさぬきダイニング認定店で、別のメニューを食べる。これは、王道ではないかもしれませんが、昼食の予算が決まっている多くの層には、普通の消費行動です。そこにおいても、「さぬきダイニング認定店」であることで、何かプレミアム感があるので、他店との差別化に有利に働くことは間違いありません。お店という経営者、客と消費者、市内の産業を育成したい県・市の三者とも、うれしくなるこの認定制度、限定レシピが真に地域の食材であり、真に美味しいものであれば、地域おこしの大きなツールとなるに違いない。

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