私、ファストファッション「ユニクロ」ヘビーユーザーです。暖パン、アンクルパンツ、そして定番フリースは、ほとんどユニクロ製品です。その品質と価格のバランスと、日本人の体型に合った飽きのこないベーシックなデザインは、秀逸といって良い。日本ファッション界の金字塔といっても良いと個人的には思っています。そして、産業界でもユニクロ経営をもてはやす傾向が高い。SPAや店舗展開等、良い話題に事欠きません。

さて、そんな「勝ち組」のユニクロですが、批判的に見ている方もいらっしゃるのですね。ユニクロの
柳井社長のワンマン経営と、疲弊する店舗現場を、指摘しているのが著者。なんといってもその特徴は、自らユニクロ店舗で1年以上にわたってスタッフとして働き、その見たこと経験したことを、そのまま書く「潜入ルポルタージュ」です。著書のタイトルも「潜入」という、あまりにダイレクトな表現が使われています。ユニクロに関するルポルタージュ本としては、「私たち「ユニクロ154番店」で働いていました」を読んだことがありますが、それよりもかなり批判的な書きぶりです。

<私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/25612167.html
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著者が、手厳しくしてしているのが、店舗でのサービス残業、人手不足、パワハラ、無理なシフト、出勤調整で人件費抑制、さらには海外協力工場での搾取・・・今まで消費者目線で、ユニクロ万歳、ユニクロ着てオトクにハッピーだけでは済まされない、経営の現実の側面を見せていただきました。モノを見るには、複眼思考が必要だと改めて、肝に銘じました。