オーストラリアのゴミ事情が、日本とちょっと違っています。ゴミの回収頻度の違いもさることながら、ゴミ処理のプロセスが全く異なっていて、こちらでは燃えるゴミも、燃やさずに、そのまま、埋め立て処分場に埋め立てられます。その理由は、燃やすために重油等が必要だし、燃やすと二酸化炭素や、良くないガス等が発生するため。日本では処分場の土地が限られていて、すぐに埋め立て処分場の容量が一杯になってしまうので、燃やせるゴミは燃やして「減容化」するのが一般的だし、常識だと思っていました。しかし、当地では土地はいくらでもあるので、そんな無駄な減容化のプロセスを経ず、そのまま、ゴミを埋め立てるのだそうです。家庭用ゴミをあえて、回収車に出さず、自らゴミ処分場に持参して捨てさせていただき、どうなっているか見てきました。

家庭用ゴミ捨て場には、生ゴミのみならず、廃プラや資源ゴミ等が一緒くたになって捨てられていました。最終的にある程度溜まったら、上から土を被せて、またその上に新たなゴミの層を作っていくそうです。

<ゴミ回収車は、コチラ>

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タウンズビルの市街地から、約12km、車で15分程度の場所に、ゴミ埋め立て処分場があります。入場は、制限されていて、入場するためにフィーを支払います。ゴミからリサイクル資源を漁る人を、厳しく制限しているためです。

カテゴリーごとにフィーが異なっていて、家庭用なら車一台につき、AUD8.5を支払います。因みにCommercialだとAUD80、Constructionだといくら、と産業用と家庭用が一緒になっていました。

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広大な敷地の中は、カテゴリーごとに捨てる場所が決められています。

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ここらは、産業用のゴミ置き場。Timber(木)でできたパレットのくずが、うずたかく積み上げられていました。東日本大震災被災直後の、ゴミ仮置き場を彷彿とさせますね。

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家庭用ゴミ捨て場を、遠望しました。カラス?らしき鳥がたくさん飛来して、生ゴミをついばんでいました。かなり恐ろしい風景です。

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冷蔵庫等をはじめとする、リサイクル資源ゴミがまとめて集積されている場所がありました。これは別途、分解・リサイクルすると思われます。

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非常に広大な敷地で、これが一杯になるのにはいったい何十年かかるのか検討も尽きませんが、いずれ有期であることはまちがいありません。その後、この土地をどうするのか確認したところ、土をかぶせて、公園化するそうです。実際、市街地にもっと近い場所の、過去のゴミ埋め立て処分場を見せていただきました。こちらは完全な広場・運動場となっていて、管理者は常駐していません。埋め立てたゴミから発生するであろう、漏水等が心配されるところですが、処分場として運用している間は、貯水池等を設置して、水質管理していますが、完全に埋め立てが終わったあとは、特に何もしていないようでした。ゴミに対する考え方は、いろいろありますね。