LIFE SHIFT(ライフ・シフト) リンダ グラットン 著を、ある方の勧めで読みました。寿命100年時代、あなたはどう生きますか? という問いかけと、それに対して新しい人生戦略を『LIFE SHIFT』は提示してくれています。自分事として、生き方・働き方を再考する本として、とても良かった。

これまでは、80歳程度の平均寿命を前提に①教育、②仕事、③引退という3段階のステージで人生を区分けしてきました。しかし寿命が100才を超えるという現実の下、①②をこれまで通りとすると、③は金銭的にも精神的にも、あまりに長いという事実があります。それをどうするか。

結論からすると、上記①②③の3ステージからの単一のレールではなく、複数のステージを転々とするマルチステージの人生が提案されています。具体的には、
・エクスプローラー(世界を旅しながら、自分探ししつつ、生きていくスキルを持つ)
・ポートフォリオワーカー(異なる種類の職を同時に持つ)
・インディペントプロデューサー(組織に雇われず、独立して生産活動)。

その実現のためには、以下の3つの無形資産を自分の中に積み上げていくことが必須。
・変身資産(多様性のある人的ネットワーク)
・活力資産(肉体的・精神的健康、バランスのとれた家族との生活)
・生産性資産(スキル・知識・仲間からの評判)

これらが実践できる、強者の理論だという見方もありますが、問題の現状分析と具体的なライフスタイルの提案に、納得するところが大きい。

27

「こんな生き方をしてはいけない!」卒業後すぐに就職し、ずっと同じ会社で働こうとする。永続する企業を目標に起業し、すべてを仕事に捧げる。休日をレクリエーション(娯楽)にあてる。

59

この「ライフシフト」、世間的にも注目されていて、週刊東洋経済でも特集が組まれています。ライフシフトは外国人を想定して書かれていますが、こちらは日本人が、日本で、ライフシフトをどうやって実戦するかという実践編。日本版のマルチ人生の課題の第一は、日本型雇用です。具体的には公的年金の制度設計(長期同一会社での勤務を想定)、雇用慣行(大卒定期一括採用、社畜ゼネラリスト養成を想定)、高等教育(仕事に役立つ特定のスキル・知識養成機関になっていない)。

個人で超えるには非常に高いハードルです。大変ですがそれだけに、超えた先には、莫大な少数者先行利益がとれるかもしれません。

38