埼玉県深谷市では、(乗車距離にかかわらず)200円で乗車できるコミュニティバスを駅前から運行しています。当然、200円のみの乗車料金では、地方都市のバス路線の運行経費をまかなえるはずもありません。足りない分を行政が、税金投入して補てんしているのです。

この仕組みは、地方のバス路線であれば、定額運行かどうかにかかわらず、行われている仕組みですが、近年の、定額運行、特に100-200円での乗車料金を掲げ、比較的短距離もしくは循環バスを走らせているところが目に付きます。地下鉄網が発達している、東京都の港区でさえ、その地下鉄がない区域をつなぐ、コミュニティバスを運行させているくらいです。

<港区の100円ちいばす>
http://www.mikito.biz/archives/49800655.html
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深谷市のコミュニティバスも、比較的短距離を走るモノ。これが市民の足として認知され、乗車率が高いと良いのですが・・・あまり乗車している方を見かけませんでした。

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バス運行スケジュールを見ると、1日5本のみの運行。これでは便利とはいえないし、往復しようにも予定したバスを逃すと、帰れない恐れさえある。使いづらいですね。これは、久之浜・大久公共交通実証運行でも証明されていて、一日数便程度の運行では、人々の行動パターンを変えるほどの影響はないのです。

<久之浜・大久公共交通実証運行 浜風ふれあい号は、コチラ>
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地方都市で唯一、実現可能性があるのは、ジャンボタクシー・小型のミニバスでしょうか。これなら小回り効くし、比較的運行コストも低い。とはいえ、ドライバー等の経費や、運行スケジュールが少ないことは、変えようがない。行政がどこまでこ問題に関与するかどうかは、難しいです。本来であれば、交通過疎地域の中で考え、交通弱者を相互扶助するような仕組みがよいのでしょう。そこには、事故を起こした際の責任やそのための保険加入、有償交通に対する制度規制等の課題があり、どうにかしてそれらを突破したいところです。

<富山市のデマンドバスは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/46621859.html
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