いわき市立 川前小・中学校、小学校と中学校が同一校舎にある小・中併設の小規模公立学校です。なんと、平成29年4月現在の生徒在籍数は、小学生3名と中学生2名の全校児童生徒5名のみです。この強大な校舎・フルサイズの体育館・フルサイズのプールが5名のために用意されているという事実!また、当然、異なる学年を一つのクラスで運営する「複式学級」が行われています。

中学校では、教科ごとに先生が必要ですから、子どもの数よりも教師の数が多いという事実!切磋琢磨する友達に恵まれず、刺激もないことから大変な面が想像されますが、逆にいえば、自然が豊かな環境の中で、マンツーマンで教師が教えてくれる環境ともいえます。

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林業や畜産業が盛んだった昭和30-40年代には、この校舎に数百人の生徒が通学していましたが、数十年を経て、いま5人。今年は、入学生も卒業生もゼロだったため、入学式・卒業式とも開催を見送ったそうです。対象者がいなければ、当然のことですが、入学式・卒業式がない学校っていったい???

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小中合わせて5名の生徒でどうやって運動会をやるんだろう?と思いますが、川前小中学校だけでなく地元の地区の方々と先生方も参加するそうです。それって、子どもより大人の数の方が、多くありませんか?

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産業面を支えた林業・畜産業は、いまや価格下落と海外産の商品に市場が席巻され、一般的な国内産のものにとっては生き残りが厳しい状態で、それはしばらく変わりそうにありません。進化論のダーウィンの言葉を借りるまでもなく「最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるのでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である」。地域が、産業が、マインドがどう変化することができるかが問われています。

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