御宝殿熊野神社は、いわき地方旧菊多郡73ケ村の総鎮守です。その始まりは800年ごろらしいとのこと。7月31日から8月1日の祭礼時に行われる祭礼行事は平安時代創建の神社に伝わる神事と民俗芸能が一体となった祭礼行事ということで、祭り全体が「御宝殿の稚児田楽・風流」の名称で、国の重要無形民俗文化財になっています。
 
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田植えから収穫までの農耕神事を儀礼化した稚児田楽は、8人もの男子小学生が古式ゆかしく田楽を演奏します。宵祭りに3回、例祭には4回奉納の舞を行うそうで、体力的にもかなりキツイはず。もうひとつの風流(ふりゅう)の獅子舞は、常設の高いやぐらの上で演じられ豊作と子孫繁栄を祈願するらしい。
 
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さらには、神輿渡御という祭事では、天皇の使者である勅使(ちょくし)を小学校に上がる前年の男の子を務めます。前日に、錦町須賀海岸へ行き、海水に入ってみそぎをします。その後、神社に戻って神主が着るような装束をつけ、社務所の一室で一晩おこもりをするそうです。翌日の神輿渡御では、勅使童子は衣冠束帯で正装し、馬に乗って神輿に付き添うとのこと。古い儀式や風習が昔ながらの形を、省略せずに現在まで継承されているところがスゴイ。このお祭り、一度見てみたいものです。

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本堂は小さめですが、千木(ちぎ)が長く、立派です。

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敷地内にある大ケヤキの木は、「幸福へのみちびき」だそうです。

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樹齢800年だそうです。

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双葉町立「双葉中学校」「双葉南小学校」「双葉北小学校」「ふたば幼稚園」の幼・小・中の四校が同一敷地・同一建物の中に同居しています。ある意味、究極の「幼・小・中連携」が実現できているという見方もできます。

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