熟成牛たん・ネルドリップコーヒー koyama(こやま)の看板が、八ツ坂トンネルの先にあります。お店は、その脇道を数十メートル入った住宅地にあり、隠れ名店のひとつです。「隠れ」とはいっても、開店以来16年、この地で炭火焼きの牛タン料理を提供し続けているそうです。

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厳選した上質のアメリカ&オーストラリア産牛たんに、一枚一枚丁寧に切り込みを入れ、天然塩・黒胡椒・アミノ酸・赤ワインのみで味付けした後、徹底した温度管理のもと数日間低温熟成させているそうです。基本メニューは、炭火焼の「牛たん」は塩味と味噌味の2種類。「牛たんシチュー」も定番だそうですが、塩味と味噌味の両方が乗っている、ランチメニューをいただきました。

牛タン定食というと、薄い牛タンが数枚と、麦ご飯にとろろ、白菜の漬け物と南蛮味噌、そしてテールスープがつくのが一般的です。しかし、こちらのお店は、全く違っていて、セットは、白米にワカメの吸い物、付け合せはモヤシのナムル、自家製ドレッシングがかかった野菜でした。

塩味のほうは、厚めの牛タンに大きな切れ目が多数入っていて、楓の葉のような形でした。塩味といっても、独自のようで、初めて出会った味です。牛タンはかみ切れないことが多いのですが、この大きな切れ目のお陰で、非常に食べやすい。味噌味のほうは、味噌というよりも赤ワインの風味が残っていて、焼き物であるにもかかわらず、牛タンシチューの煮込みを思い出す食感でした。オリジナルという視点では味噌味なのでしょうが、一般的には塩味のほうが、牛タン焼きらしい味だと思います。
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炭火焼きは本格的です。きれいに成形された炭を使うのではなく、木炭そのままの炭を使っており、野性味あふれる調理です。

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店内は、仙臺たんす?と思しき和風なタンスや、昔の看板等が収集・展示されていて、和クラシックでありつつ、洋風テイストも入っている、オリジナルなインテリアです。これも開店当初から、変わっていないそう。珈琲はオリジナルブレンド豆をミルで挽き「ネルドリップ」にて抽出しているそうです。

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太田胃散の看板。当時は、製薬会社の特約店に対して、支給された?と思しき看板です。金箔?と思しきものが貼られていて、古風でありつつも、存在感がありますね。

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