税務署主催の租税教室が、いわき市内小学校のいくつかで開催されています。これは小学校六年生を対象に、税金の意義や役割等を、知ってもらうというもの。私の母校である、平第三小学校に講師として派遣していただけました。

小学生は、法人税や所得税等の主要な税金について触れる機会がないので、それを学ぶということは、正直、ハードルが高いです。一方、消費税は誰しもやりとりしていますし、税率の問題を出したところ、ほぼ全員が8%ということを知っていました。

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税金がある現実の世界と、税金がない世界(パラダイス?)の、映像を見た上で、税金の役割をまず考えます。その後で、税金が使われて作られているモノと、税金が使われていないモノを分類。小学生にカードを渡して、分類してもらったのですが、一発で全員合格!小学六年生、理解度が高いです。

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昨今、ADHD等をはじめとする発達・学習障がいや、学級崩壊等を耳にする機会が多かったので、ある程度、講義がうまくいかないのを覚悟してきました。しかし、その心配は全くの杞憂でした。みんな真摯に耳を傾けてくれ、積極的にクラスに参加してくれました。生徒だけでなく、そのセットアップをしていただいた先生方に感謝です。

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実は、講義の一番の関心は、現金1億円(相当)の札束を、実際に、それぞれの小学生が手に持つことでした。当初はやりたい人だけ限定と思っていましたが、ほぼ全員がやりたい!という手があがったので、全員に持ってもらうことに(けっこう時間がかかるんですよね)。

現行の仕組みでは小学校の授業料や教科書はもちろん無料ですが、もし税金を使わずに私費だけで賄うとすると、授業料は月額約7万円になるそうです。6年間で、約510万円です。今回90人の生徒が参加しましたので、ここにいる生徒にこれまで4億5千万円の税金が投入されてきた計算になります。それだけみんなに期待しているので、一生懸命に勉強してくださいね、という話で締めくくりました。小学校校舎が約10億円かけてつくられていることや、教科書の実費の金額等、改めて自分も勉強になりました。

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