古事記についての本やマンガはたくさんありますが、こんなにわかりやすく、詳しく、また面白い本を他に知りません。その作者 ふわこういちろう氏とお会いする機会がありました。きちんと古事記を読み込んでいて、それをどう面白く表現するかが伝わってきます。古事記の内容は、学校では教えないし、実際の古事記は、一般人には読破できませんが、古事記の全貌を知ることができると思います。

イギリスの歴史学者アーノルド・J・トインビー氏は「12.13歳までに民族の神話を学ばなかった民族は必ず滅びる」という言葉を残し、自国の神話や歴史を学ぶ事の大切さを強調されたそうです。果たして、日本の公教育はどうか。小中学校の学習指導要領に、日本の神話が盛り込まれてないというのは違和感があります。戦後の30項目に及ぶGHQ検閲指針の中に「神国日本の宣伝」という項目があります。これがまだ亡霊のように生きているのでしょうか。

<GHQ検閲指針の呪縛は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/44861400.html 

おそらく多くの小中学生は、古事記・日本書紀について、スサノオ、アマテラス、イザナギ、イザナミ、ヤマタノオロチ、海幸彦・山幸彦や、因幡の白うさぎなど短い寓話は知っていても、それが、通しの物語であることは知らないのではないでしょうか。それがこの本で、ひとつに繋がると、日本の原典がわかって、一神教のキリスト教と違って、日本が多神教であること、日本人であることを再認識できると思います。

誰もが一度は考える、「日本と言う国は、どうやって生まれたんだろう」という疑問。その答えを 昔の人がしっかり古事記に書き残していました。神様誕生、国の誕生、天皇誕生、そしてそれが続いて現在の125代の天皇家。

この 「とってもわかりやすい神様系図」はわかりやすくて助かりました。それと、いろいろな名前の神社がありますが、それぞれが、何からの神様を祀っていて、その神様の多くは、ルーツを辿ると、ひとつに行き着くことができるというのは、新たな発見でした。神社巡りを趣味とする方々のおもしろさが少しわかった気がします。
 
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●とってもわかりやすい神様系図
●古事記ができるまで
●其の一 イザナギ・イザナミの国生み、神生み
●其の二 天岩戸とヤマタノオロチ
●其の三 オオクニヌシの国作り
●其の四 国譲り
●其の五 天孫降臨
●番外編 中巻・下巻ダイジェスト

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著者に直筆サインをいただきました。可愛らしいイラストをその場で描いて下さいました。日付が紀元節表記であるところが、流石ですね。お忙しいところ、大変ありがとうございました!

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