浜通り看護研究会 第1回大会が、いわきワシントンホテルで開催されました。これは、福島県浜通りの看護師不足の問題を解消するべく、その原因や課題、解決策を探る研究会です。いわき市では、震災前の看護職の求人倍率が1.7倍であったの対し、震災後は4.4倍と看護師不足は顕著です。
<福島民報2015.11.24掲載>
http://qq4q.biz/ppBX
このような事態の中、早急な対策が必須であり、この地区の主要医療機関との間で有機的な連携を強化し、本命題に対し組織的かつ効果的な活動を展開する必要があります。そこで、浜通りの地域を越えて、日本の看護師問題に精通した大学の教授、研究員や医療現場の看護教員、看護師らとともに、様々な課題について議論がされました。
<福島民報2015.11.24掲載>
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・「浜通り看護研究会立ち上げについて」/新村浩明(公益財団法人ときわ会 常磐病院 院長)
内容とは全く関係ありませんが、ときわ会 常磐病院の新村浩明院長の貴重なスーツ姿に出会えました。普段はロボット手術をこなす多忙な外科医として術医姿で、それ以外は院内でもラフなアロハ姿ときいています。スーツを着るのはめったになく、職員もめったに見かけることがない、貴重な写真です。
<ときわ会常磐病院は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/31597075.html
内容とは全く関係ありませんが、ときわ会 常磐病院の新村浩明院長の貴重なスーツ姿に出会えました。普段はロボット手術をこなす多忙な外科医として術医姿で、それ以外は院内でもラフなアロハ姿ときいています。スーツを着るのはめったになく、職員もめったに見かけることがない、貴重な写真です。
<ときわ会常磐病院は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/31597075.html
・教育講演 「いわき市における看護師不足の現状〜アンケート調査から〜」
講師/野中時代(浜通り看護研究会 会長)
今回、いわき市内の7つの主要病院に勤務する看護師1,539名に対してアンケート調査を実施し、1,393名から回答を得たそうです。回収率は、驚異の91%!医療現場の看護師の「どうにか改善して欲しい!という」危機感がこの回答率から、伝わってきます。
看護師がやめる理由について、上位3つは、1. 給料が安い、2. 看護業務以外の業務が多い、3. 休日が少ないです。要は、①待遇、②多忙、③休みです。
今回、いわき市内の7つの主要病院に勤務する看護師1,539名に対してアンケート調査を実施し、1,393名から回答を得たそうです。回収率は、驚異の91%!医療現場の看護師の「どうにか改善して欲しい!という」危機感がこの回答率から、伝わってきます。
看護師がやめる理由について、上位3つは、1. 給料が安い、2. 看護業務以外の業務が多い、3. 休日が少ないです。要は、①待遇、②多忙、③休みです。
今回改めてわかったことは、市内の勤務看護師の過半数が40才以上であったことです。雑駁ですが、総平均は40才代後半でしょうか。仮に60才定年で、そこで勤務終了とすれば、あと10年あまりで、看護師の大量退職が起こることは、目に見えています。これが「看護崩壊」です。
・セッション1「国内各地域における取組み」
座長/高野文子(労働者健康福祉機構 福島労災病院 看護部長)
講師/神田秀幸(島根大学医学部環境保健医学講座 教授)
講師/山本真千子(茨城キリスト教大学看護学部 学部長)
講師/山本利江(千葉大学看護学部 教授)
講師/宮川祥子(慶應大学看護医療学部 准教授)
・セッション2「現場からの声」
座長/永野真弓(南相馬市立総合病院 副看護部長)
講師/柴田幸子(常磐病院 看護師)
常磐病院で、救命救急医療の立ち上げ。
常磐病院で、救命救急医療の立ち上げ。
講師/林薫(南相馬市立総合病院 看護部長)
震災後、いったんは100名以上の看護師の大量退職が起きた。現在はリクルート専任スタッフを2名配置し、震災前の水準まで戻した。
震災後、いったんは100名以上の看護師の大量退職が起きた。現在はリクルート専任スタッフを2名配置し、震災前の水準まで戻した。
講師/鈴木のり子(いわき市立総合磐城共立病院 副院長兼看護部長)
共立病院独自アンケートの集計とその対策の進捗状況報告。
共立病院独自アンケートの集計とその対策の進捗状況報告。
・セッション3「政策提言および看護教育の現場から」
座長/高木ふき子(ときわ会 常磐病院 看護部長)
講師/樋口朝霞(看護師)
なりたい看護師像について
なりたい看護師像について
講師/佐藤智彦(星槎大学大学院 教授)
医療現場で働きながらも、より高度な医療を学ぶには、通信制の星槎大学大学院がある。
医療現場で働きながらも、より高度な医療を学ぶには、通信制の星槎大学大学院がある。
講師/横山絵美(星槎大学大学院 学生、看護師)
星槎大学大学院通学の現状報告。
星槎大学大学院通学の現状報告。
講師/石田昌宏(参議院議員)
50才代の看護師の大量対策に備えるには、定年延長、もしくはパートタイム勤務のようなフレキシブルな勤務形態での継続雇用が望ましい。
50才代の看護師の大量対策に備えるには、定年延長、もしくはパートタイム勤務のようなフレキシブルな勤務形態での継続雇用が望ましい。
・閉会挨拶 児玉有子(浜通り看護研究会 副会長)
児玉氏は、看護師の立場から、医療現場の研究を続けていて、東京大学医科学研究所等をはじめとしていろいろな調査・分析結果を発表されています。
<現場からの医療改革推進協議会シンポジウムは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/33926166.html
全体を通して、医療現場の現状とその課題が改めてあぶり出されたと思います。「看護崩壊」寸前であることがわかりました。これまでやってきた施策は、それに対して必ずしも功を奏してきませんでした。これからはこれら事実として踏まえ、戦略的に対策を考え、具体的に実行していくことが求められている段階にきています。誰がいつまでにどうやるか、おそらくひとつの策でなく、複数の策を同時並行的に、医療・行政・市民がそれぞれ行動しなければならないでしょう。待ったなしです。
<現場からの医療改革推進協議会シンポジウムは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/33926166.html
全体を通して、医療現場の現状とその課題が改めてあぶり出されたと思います。「看護崩壊」寸前であることがわかりました。これまでやってきた施策は、それに対して必ずしも功を奏してきませんでした。これからはこれら事実として踏まえ、戦略的に対策を考え、具体的に実行していくことが求められている段階にきています。誰がいつまでにどうやるか、おそらくひとつの策でなく、複数の策を同時並行的に、医療・行政・市民がそれぞれ行動しなければならないでしょう。待ったなしです。