KAZUYA氏は、自分の意見や所感をYou Tubeで毎日配信されています。大抵は政治・時事ネタに関する批判的な内容。歴史の専門家や政治家でもない、一市民の一意見として発信しているパワーに圧倒されます。その動画で話している内容を、本にまとめたのがこちらの書籍です。

内容は、学校教育、報道、その他、日本だけがまるで悪者であったかのような間違った歴史観、いわゆる「自虐史観」から抜け出そうというものです。KAZUYA氏は北海道出身、いわゆるH2O(北海道、広島、沖縄)と呼ばれる地域で、日教組による偏向教育を受けた世代の方です。そうして育ったけれど、ふとしたきっかけで日本の歴史観や教育の仕方に疑問を持ち、個人で歴史を調べだしたのだそうです。するとこれまで教えられてきた歴史が、まるでウソだった、もしくは大事な部分が割愛されていたということがわかった。それを他の人に伝えたいと、毎日You Tube配信しているそうです。

本の内容は、ペリー来航から明治維新、日清・日露戦争、そして日米開戦に到るまでの道のりを、コンパクトに書いています。キモは、何故、当時の大国で会った清やロシアと日本は戦ったのか、戦わざるをえなかったのか、そしてなぜ勝てたのか。国民やマスコミは戦争に賛成だったのか、それから第二次世界大戦にいたるまで、どのように日本にどのような影響を及ぼしたのか。それぞれの事変や戦争に到る社会状況や経過、因果関係、当時のキーマンの判断理由が、(私見を含めて)読者に理解できるよう平易に書かれています。歴史は立場によって、解釈の相違があるので、KAZUYA氏の見方が100%正しくはありません。ただこれまであまり知られてこなかった事件等も書かれていて、非常に参考なりました。

例えば、尼港事件や通州事件。尼港事件は1920年のロシア赤軍パルチザンによる大規模な住民虐殺事件です。ロシア兵はニコラエフスク住民に対する略奪・処刑を行うとともに日本人居留民、日本領事一家、駐留日本軍守備隊731名が、ほぼ皆殺しにされた事件です。
通州事件は、1937年に中国の通州で中国人部隊が日本人居留民の家を一軒残らず襲撃し、老幼婦女子を含む居留民に対して掠奪、暴行、凌辱、殺戮の限りを尽くした事件です。在留邦人385名のうち223名が虐殺されました。日本人男子の死体はほとんどすべてが首に縄をつけて引き回した跡があったそうです。目玉をくりぬかれ上半身は蜂の巣のように突き刺されていたものもあった。女子の死体は、着物がはがされ、銃剣で突き刺さされ、また陰部は刃物でえぐられていたり、陰部に箒を押し込んであるものもあった。鼻に針金を通された子供や、片腕を切られた老婆、腹部を銃剣で刺された妊婦等の死体が、ゴミばこや壕から続々発見されたそうです。このようなたった100年にも満たない前に、軍になんのかかわりもない日本人の居留民が、中国・ロシア軍により惨殺されてきたという事実は、歴史の教科書の表舞台にあまり出てきません。こういった多くの事件が、大東亜戦争に入っていく前提としてあったことは、少なくとも教科書を暗記しているだけでは知り得ない。「歴史の流れ」がここにはありました。

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