東京音楽学校(現・東京芸術大)から学徒出陣し、終戦を知らないまま終戦から6日後に、拳銃で自決した神戸市出身の村野弘二さん。未完のまま終わった村野さん作曲のオペラ楽譜とSPレコードが遺族宅で見つかりました。そのオペラ「白狐(びゃっこ)」の楽譜とレコードが、第一生命本店で開催されている「千の証言展」で展示されていました。

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戦後70年をテーマにTBSと毎日新聞が共同で展開する「千の証言」の取材の中で見つかったそうです。戦争の記憶がどんどん薄れていく中、当時の体験を証言として募り、次の世代に伝えていこうというプロジェクトだそうです。2015年6月からTBS放送センターや伊藤忠青山アートスクエアで開催されてきましたが、第一生命ギャラリーで開催されているのを見る機会がありました。

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白狐は、東京美術学校を創設した岡倉天心がオペラの台本として書いた英語作品が原作です。これに曲をつけたのが22歳でフィリピンで亡くなった村野弘二さんです。作品の評価は高く、同級生の作曲家、團伊玖磨(だんいくま)氏らに絶賛されていたそうです。

<TBS千の証言~幻のオペラを追う 音大生の学徒が残した曲>
http://www.tbs.co.jp/news23/feature/f201506180000.html 

<歌劇白狐 キツネの「こるは独唱」 岡倉天心原作・村野弘二作曲>
http://mainichi.jp/movie/movie.html?id=882897205002 

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