いわき市では、子どもを公立小中学校へ就学させるのに経済的理由でお困りの方に、費用の一部を援助する就学援助制度があります。対象者は、市立小中学校に在籍する児童生徒の保護者の方で、次のいずれかに該当する方です(申請主義です)。
平成26年度の実績では、市内の小中学生2,522人の保護者に対して約2億円が支出されました。小学生一人当たり約6.3万円、中学生一人当たり年間10.1万円です。

・母子・父子家庭及び障害者で、市民税が非課税の方
・天災等により、市民税・個人事業税・固定資産税のいずれかが減免された方
・国民年金の掛金の減免、国民健康保険の減免又は徴収の猶予が認められた方
・児童扶養手当を受けている方
・世帯更正貸付補助金の貸付決定を受けた方
・失業対策事業適格者手帳を有する日雇労働者又は職業安定所登録日雇労働者の方
・その他特別な理由で、経済的にお困りの方 など

ざっくりいえば、生活保護を受けていないけれども、相当経済的に厳しい家庭です。このような家庭では、学用品等をふんだんに買い与えることができない状態であると推測できます。

そのような家庭にたいして、学用品費・通学用品費・校外活動費・新入学児童生徒学用品費・修学旅行費・通学費・学校給食費・医療費等の一部を援助しています。援助を受けている方は、平成26年度で2,522人ですから、生活保護を受けている237人を加えると、いわき市児童・生徒数28,044人に対し、約10%になります。減少傾向にはあるものの、1割ものこどもが経済的に厳しい環境下で育てられていることに改めて驚きました(なお、全国的に就学援助制度の申請は年々増加していて、平成24年は16%(平成7年は6%)。小中学生の6人に1人が活用しているそうです)。
 
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親の年収と子どもの学力の関係は、全体として正比例の関係にあることは、すでに大規模調査で明らかになっています。資本主義・自由主義の世界においては、個々の自由な活動の結果、こどもの教育に力を入れるも入れないも自由です。塾に通う費用がじわりと家計を圧迫している家庭もあるでしょう。学用品もふんだんに使えないような状態では、塾に行って学力を伸ばしたい子どもがいても(おそらく)親が塾に通わせることができない状況の家庭も多かろうと推測されます。塾に通わせられない低所得世帯も増えており、経済状況による「通塾格差」は開きつつあるという報告もあります。

全国的には、生活困窮者世帯の中学生を対象に、通塾援助する仕組みを取り入れている自治体があります。そのような家庭の保護者に、単に金銭支給するのではなく、こどもに勉強する機会を設けてあげるべきではないか。