ロンドンの大英博物館は、言わずと知れた、人類の文化遺産の殿堂です。イギリスが、世界各地の植民地から収集したあらゆる地域と時代を網羅したコレクションです。今年、東京都美術博物館で、「大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史」が開催されています。

今回は、大英博物館が所蔵する700万点を超える収蔵品から、厳選された100作品が、東京都美術博物館に貸し出されています。たった100点だけと侮ることなかれ、100点をじっくり見て、考えるだけで半日近くかかること間違い無しです。掛け値無しで、200万年前から現代に至る、地球をめぐる時空を超えた世界旅行をすることができました。100の「モノ」を通じて、それを作った人々の日々の営みや、信仰、激動する社会背景などを感じます。

日本からも、「柿右衛門の象」や「銅鏡」等が、大英博物館に所蔵されていることがわかりました。植民地から集めたコレクションというには、あまりに範囲が広い。単に、物珍しさから収集したのではなく、全世界の文化や宗教、風俗等を知りたい!という飽くなき研究・知識欲から多大なオカネを投じて集められた、高尚なものです。
 
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大英博物館の館長がビデオメッセージで、以下のようなことを言っていました。「人間の200万年の歴史の中で、人間のやってきたことは、そう変わらない。これまでの人々の営みを「モノ」を通して感じて欲しい。人間は大きな家族であることを感じるであろう。そして個人の一生は、人間の連綿とした長い歴史の中で、ほんの偶然みたいなものだ」。 立ちはだかる巨大な歴史の証拠を前にして、頭をハンマーで殴られたような気持ちになりました。 

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東京都美術館(トビカン)の設計者は、あの前川 國男氏。ル・コルビュジエ(国立西洋博物館の設計者)の弟子、丹下健三氏(東京都庁の設計者)の先生です。代表作は、なんといっても皇居お濠端にある、旧東京海上ビルディング本館です。工業美、機能美を追究し、堅牢で耐久性のある100年持つ建物の設計を目指す思想を尊敬しています。

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