福島第一原発の汚染水貯蔵タンクを視察しました。主要なタンクの容量は約1000トンで、東京電力は地下にたまった汚染水の一部をくみ上げ、いったんタンクに保管。その後、多核種除去設備 (ALPS)で、放射性核物質を吸着させ、浄化し、再度タンクに保管しています。しかし、以下のような課題はまだ、完全には解決されていません。
・汚染水の発生量が、ALPSの処理能力を超えている
・ALPSが当初想定した稼働率を、実現できていない
・ALPSでは、汚染水からストロンチウムという放射性核物質は除去できない

26万トン余りの汚染水が敷地内のタンクに貯蔵されているそうですが、今後もさらに汚染水は増えていくため、70万トンまで貯蔵容量を増やすそうです。しかし敷地面積に限界があるため、タンクを永遠に造り続けることはできないのは明らかです。
 
当初は100トン容量のタンクを連結して、地下水を貯めていましたが、発生量のペースにとても追いつかないため、現在は、1000トンのタンクが主力となっています。
 
IMG_4408

こちらが1000トン容量のタンク。汚染水漏れを起こした、ボルト締め方式の初期型のタンクは、写真中央奥に設置されていたそうです(現在は、解体撤去済み)。

IMG_4388

福島第一原発の空きスペースには、複数地点でタンクの設置工事が進められていました。しかし超重量物のため、鉄筋を入れたしっかりとしたコンクリート布基礎が施工されていました。地上タンクといっても、容易に置けばよいというものではないです。原発に携わる作業員は6,000-7,000人/日といわれています。原子力関連施設の廃炉作業に直接触れる作業員でなく、電気工事作業員や、鉄筋工・コンクリート工等の建設作業員も考えると、それくらいの規模になりそうだというのは実感として把握できました。

IMG_4349

注)上記写真は、事前に許可を受けて同行した東京電力の社員の方に撮影したいただいたもので、同社から当方に提供を受けたものです。