災害対応ロボットがんばっぺ1号の現況報告会が、2015.2.16にいわき駅前のラトブでありました。これは、福島県が公募した「災害対応ロボット産業集積支援事業」で、山林火災など、道が整備されていない場所での消火作業のために、可搬ポンプ等の重量消火機器の搬送等で現場作業を支援するロボットを開発する、というものです。要は、山林など道路が整備されていない場所での消火作業用に、遠隔操作でひっくり返らないように制御する装置を開発するということ。

ロボット技術の研究開発組織「いわきロボット研究会」が立ち上がり、いわき(広野を含む)の企業、会川鉄工(株)、(株)プリント電子研究所、鈴木電機吾一商会、(有)フォワードの4社が、ヤマグチロボット研究所の技術支援を受けて共同で受託しました。この開発が成功すれば、遠隔操作技術を廃炉や介護関係などのロボ開発につながる可能性が高いです。

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浜通りでは「福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想」があり、ロボット産業集積の糸口が見えてきています。ただ、企業の集積もなく、技術の蓄積もない現時点では、その道のりは楽観視はできません。なお、廃炉のための屋内研究開発拠点「楢葉遠隔技術開発センター」が楢葉町に設置されます。ここには遠隔操作機器の開発や実証で、屋外の災害対応ロボ用テストフィールドなども建設する計画もあり、努力次第では、いわき・浜通りが遠隔ロボットの知的財産・人的財産のゲートとなれるかもしれません。

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これまでロボット開発は東京の大企業が中心で、地方企業が携わることはありませんでした。しかし今回の受託のように地方企業が共同で、全く新しい新製品を作り上げました。それも採択されたのは実施的に10月だったそうです。ということは、たった4ヶ月あまりで、基本設計・詳細設計・システム開発・製品組み立てまでをやってのげるという偉業。これから、最終試作品の溶接や組み立てを予定しており、2月末の完成を目指して努力されているそうです。完成の暁には、新技術の特許も数件予定しているとのこと。現物のお披露目が待ち遠しい。

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会場には、地方局と思しきTV取材も入っていました。これからも注目していきたいと思います。

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