月間1000万PVを誇る「ジャパンガイド」(japan-guide.com)の運営者の著書です。ジャパンガイドは「日本への旅行を考えている、あるいは日本に興味を持っている」外国人に、「日本国の観光情報を提供するサイト」とのこと。「ビジット・ジャパン大使」としても活躍しているスイス人が日本人の知らない日本の魅力を紹介してくれています。
・京都美山の茅葺き屋根の家
・SF映画のような長崎軍艦島
・大雪山の雄大な紅葉
・日本を愛するの著者が語る、美しい日本!
・エキゾチック・ジャパンそのものの宮島
・白石川堤の一目千本桜

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驚いたのは氏がジャパンガイドのサイトを立ち上げたのが1996年、ブロードバンドが普及するずいぶん前です。対外的な発進力が弱点とされる我が国を、著者が後方支援してくれたようなもの。ビジットジャパンの施策で訪日外国人1000万人達成も、このサイトの影響もあったはずです。
 
氏は記事を紹介するには、必ず自身で現地に足を運ぶそうです。海外からの観光客の視点で観光地を観察し、(日本人からすると当たり前でも)海外からの旅行者がどう感じるかを、実際の外国人からの目で体験し、それを解説、発信します。

ただし、本書は日本人が読んで気分の良いことばかりが書いてある本ではありません。景観、色々な利便性で、観光立国を目指すのならば、大きな改善が必要と思うことも繰り返しコメントしています。このような外部からの意見を真摯に聞き、改善・進展していくことこそが、大事ではないか。それが結果的に、日本を訪れる外国人が増え、日本に対する好感度も上がり、外交や経済に好影響を及ぼすのではないでしょうか。