栃木県真岡市を走る、真岡SL鉄道に体験試乗してきました。真岡線は下館駅 - 茂木駅の41.9km・17駅です。SLといっても、旧国鉄特定地方交通線を転換した第三セクター鉄道会社が運営している第1種鉄道事業といい、本物の営業鉄道です。

当日は、地場産の木綿のPRを担当する、ミスコットン2名も乗車してくださり、華やいだ雰囲気でした(どんなシチュエーションに登場するかは不明)。本来は、木綿宣伝イベントに出演するのですが、このような地元イベントであれば、積極的に来て下さるそうでうす。当日、かなり気温が低かったのですが、コートも羽織らず、木綿着物だけで通して下さったところにプロ意識を感じます。

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1994年から蒸気機関車牽引列車(SL列車)として「SLもおか」の運転を行っており、2両の蒸気機関車を保有している。蒸気機関車は、基本的に自社線内での運行しますが、ときには各地に地域興しのイベントに有料で貸し出されているそうです。

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本当に釜に石炭を放り込んで、その熱で発せられる蒸気を使って運動エネルギーを動輪に伝えています。

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栃木県と沿線自治体などが出資していますが、ご多分にもれず、営業赤字もしくは収支トントンです。主要な駅である真岡駅の乗降客数が、1,000人程度なのですから、ある意味必然でしょう。出資者は、栃木県を筆頭株主として、真岡市、筑西市、足利銀行、常陽銀行、益子町、市貝町、二宮町、茂木町、はが野農業協同組合、真岡信用組合、栃木銀行、東野交通等です。鉄道運行による、総売上は約5億円で、経費削減により、なんとか営業を続けていますが、それも出資者たる自治体から、補助金を毎年数千万円を入れての数字です。補助金投入の理由は、①地域交通の足を確保、②地域興しもしくは地域を好きになってもらうためのツールのひとつとしての鉄道であり、SLとということのようです。この理由だけで納税する住民への説明責任を果たせるか。

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SLの車内は、旧国鉄の雰囲気を残したものですが、単に少し古いという印象です。車窓から見える景色も、正直、見るべきものがない山林・田んぼがほとんどなので、期待外れでした。せっかくなら大井川鐵道のように、ノスタルジーを感じさせるストーリー作りまでやらなければ、顧客のニーズをつかむことはできないのではないでしょうか。

<大井川鐵道は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/31736936.html
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乗降客数1,000人の駅とは思えない、立派な駅舎で、SLの動輪をイメージしています。

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SLの動態保存のために、駅舎と隣接して展示館も設置されていました。確かに立派で展示内容も納得なのですが、ここに地元の方々が何度も訪れるものなのでしょうか・・・設置・運行目的が、地元のウォンツ・ニーズに合っているようには感じられませんでした。これを他山の石としたいです。

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客車に配置されている、JR時代の灰皿。

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