2011.3.11の東北大震災によって、磐城平藩の居城であった、いわき市指定史跡「磐城平城跡 塗師櫓石垣」の西面の一部崩落しました。現在は、一部修復されているものの、本来の高さには遠く及ばず、以前と比べると下部の部分しか復元されていないのは明らかです。市民の文化財なのですから、(お茶を濁さずに)一刻も早くきちんとした元の姿に戻したい。

<一部しか修復されていない現在の姿>
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震災前は、現在の2倍ほどの高さがあり、城跡を彷彿とさせるものでした。この姿に戻って欲しい。

<震災以前の姿>
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<震災による崩落時の姿>
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出典:北日本近世城郭研究会HPより

市教育委員会によると、塗師櫓の石垣が市道に崩落したため、記録を作成した後に崩落した石を撤去し、さらに安全な高さまで石垣を解体したそうです。そして限られた教育予算の中でやりくりし、現在の姿になったそうです。確かにそれぞれの石に番号が振られ、記録は残っています。

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しかし修復した部分は一部分のみで、それ以外の部分の石垣は撤去、解体され、その石材は、市の埋蔵文化財収蔵施設である、斑堂収蔵庫に野外保管されていますが、このまま部分修復した状態を続けることに意味はありません。われわれのルーツである、城跡をおざなりにしたままでは、先人に申し訳が立たないし、文化度や日本人としての誇りが問われているのではないかと思います。一刻も早く、完全修復したいと思っています。

<収蔵庫の屋外に放置され、完全修復を待っている磐城平城 塗師櫓の石垣たち>
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<斑堂収蔵庫は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/35887629.html