大平楼 献上粕てい羅を、あるところでいただきました。磐城平藩の藩主、安藤家の家紋が使われているのが目を引きます。

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安藤家12代信勇(のぶたけ)公は、明治時代に平県の県知事になりました。平町の旦那衆の茶会で出されたカステラを度々賞昧されだそうです。この献上カステラは、当時のまま、お茶にあうカステラとして赤ざらめ糖の心地、しっとりと した古風な味わいに、上がり藤の御紋を押してあります。

なおこの絵は、磐城平城の物見ヶ岡の三層隅櫓の絵図です。磐城平城は、天守閣こそなかったものの、物見が岡とよばれる、頂上台地部分に本丸御殿を持ち、茶室「緑天庵」・「台子の問」、能舞台があった城です。 仙台藩伊達候が参勤交代の折、タ日に照らされた平城を遠くに眺め大変美しいと感嘆され たと伝えられています。

カステラ本体にも御紋の押印がありました。

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