武雄市に行政視察に行きました。驚いたのが、市議会議場が説明会場として使われていたことです。通常、行政視察の受入は、議会事務局が窓口となり、担当部局に説明のアレンジをし、説明は会議室を使うのが一般的です(いわき市もそうです)。武雄市の場合、(大きな会議室がないということもあり)、説明会場に市議会の議場を充てていました。

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したがって、視察する我々が座ったのは、本当の議場の、本当の議員の個別席です。当然ですが、各議員の席札がありました。このように議場をオープンに使っているのは、他市で見たことがありません(いわき市も同様)。議場を使わないのは、「議場は神聖な場なので、一般利用はふさわしくない」ということを聞いたことがあります。よく考えると議場を使うのは、定例議会・臨時議会等、年間数十日程度。利用日数が低い議場の、積極的な活用をしておられました。

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市長の説明はプレゼン形式で行われ、正面に大型モニターを使ってパワーポイントで行われましたが、この形式は、本会議の議場でも同様だそうです。議員が質問に立つときには、大型モニターに数値やグラフ、写真等を投影して、議員や傍聴者等にわかりやすくしているそうです。いわき市ではモニターの持ち込みは先例がなく、ぜひともこれは、いますぐにでも導入すべきと感じました。

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議会事務局すべての席に、電源タップとLANケーブルがありました。議会中は、すべての出席者がノートパソコンを持ち込んで、進めているそうです。LAN環境にあれば、用語等の調べ物だけでなく、質問者のデータの出典や文献等を検索でき、非常にスピード感を持って議論を進めることができます。なお、いわき市では、議場へのパソコンの持ち込みが、議会の申し合わせによって、禁止されてきました(理由はわかりません)。一刻も早く、この先例を改正し、効果的に議論を進めるべく、PCの持ち込みを認めるべきでしょう。

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議員のデスクの下には、各種法令集や用語集が格納されていました。これも調べ物をするときに必須です。いわき市議会では、このような法令集を格納するスペースがありませんが、ぜひあったほうがよいと感じました。

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武雄市役所は、「フェイスブック課」(専門職員が張り付いて、市民からの投稿に対し、クイックレスポンスを返す)、「イノシシ課」(有害鳥獣であるイノシシをジビエ肉と捉え、逆に真空パックにして地元の目玉として売り出す)で有名です。その他にも、「こども課」「営業課」「食育課」「未来課」等の、ユニークな名称の課の看板がありました。ユニークさだけでなく、それらに関する担当をワンストップサービスにするという狙いです。

人口5万人の九州佐賀県の片田舎の市役所でここまでできるのか、その改善・改革意識に目が覚まされました。
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