スーパーサイエンススクール(SSH)に指定されている、磐城高校生の研究発表会に参加しました。SSHとは文部科学省が科学技術や理科・数学教育を重点的に行う高校を指定する制度で、福島県内では3校が指定されています。SSHでは、テーマに基づいて研究を行い、その成果を発表する活動などが行われており、いわき地域学会の主催の市民講座として、高校生が、津波班・天文班・鳴き砂班の3つのチームが発表しました。
 
・津波班:東日本大震災による四倉地区の津波被害の実踏破を行い、津波の被害を受けた地域を分析、実際に地形を模した模型を使った、津波の実験を行って、津波の被害を受けやすい地形を調査・報告しました。それをうけて、オリジナルの津波ハザードマップを作成していました。また、防波堤の形状による津波の減殺効果を、これも模型を使って実験を行い、調査報告しました。実験の様子は、ビデオ撮影を行い、当日ipadで実験の様子を再生していただいたので、津波が模型の上をどのように浸水したからわかって、納得感があります。
 
・天文班:自作の電波望遠鏡を作成しました。電波望遠鏡の回路設計図を入手し、はんだ付けし、機材を組み立てたオリジナルの電波望遠鏡です。なお製作費は、パーツ台の実費等で数千円とのこと。次にその自作電波望遠鏡を用いて、太陽から発する電波の有無を調べ、電波望遠鏡の観測が成功していることを証明しました。

・鳴き砂班:いわきの豊間海岸の鳴き砂が、なぜ鳴くかを研究しました。結論から言うと、石英の割合が高く、砂の粒子が一定にそろっていることが条件ということがわかりました。それを証明するために、複数の実験を組み合わせて、命題を証明する手法は、論理的思考力、創造性や独創性等が強く求められると思います。
 
これらの高度な研究テーマとその実験、証明は、生徒のやる気や能力もさることながら、指導する高校教師の資質が問われることをあらためて感じました。また、大学や研究機関等と連携し生徒が大学教授や専門の研究者から指導を受けたりし、関係機関等との連携して研究を進めたそうです。
 
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高校生が自分たちのチームが行った研究をボードで説明してくれ、私も一市民として聞き入りました。研究テーマが、オリジナルなので、まず創造性に目を見張りました。次にそれを証明するための手法、手順を考えることに、論理性を見つけました。そして、オリジナルの実験等を繰り返し、自らの仮説を証明する独創性も感じました。同様の思いは、他のオトナたちも感じたのではないでしょうか。姿かたちは高校生ですが、もう立派な内容でした。

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パワーポイントでのプレゼンも、臆することなく堂々とかつ、丁寧にやっていました。聞けば、研究活動を通じて、大学や研究者との間で何度も発表の機会があり、また高校生たちも、自らやった研究内容について研究者の指導ややりとりを通じて、自信を深めたということです。これまで私は、SSH事業を文部科学省の予算配分の都合とばかり思っていましたが、これほどまでにその予算が有効に使われ、高校生の理科・数学等の思考能力の向上に資するものだとは思っていませんでした。改めて、高校生のポテンシャルの高さと、学ぶ機会さえあれば生徒は無限に伸びる可能性があることを、認識した次第です。

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