昨年の12月にいわき市内の百名単位の医師不足数の実態を、私は議会で報告し、市もそれを認めました。この根拠は厚生労働省の公開資料から試算しましたが、統計調査時点が東日本大震災前の平成22年12月末のものでした。この度、大震災後の医師流入・流出を反映した平成24年12月末時点のデータが開示されましたので、いわき市の医師過不足数を試算し直しました。

<いわき市の勤務医不足 200名は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/34412222.html
 
•日本の人口128百万人に対し、全国の医療施設従事医師数288,850人
•人口に対する全国平均医師数割合は、10万人あたり237人
・いわき市内の平成24年12月末時点の医療施設従事医師数は、535人 
•いわきの人口328千人及び市内の避難民・原発作業員30千人に対し、全国平均医師数から理論的な過不足数を試算

その結果、全国平均と比べ、いわき市民ベースだけで205人、避難民等を含めたベースでは、272人の医師が不足していることが分りました。本当であれは800人の医師がいてもおかしくない状況なのに、500人強しかいないわけですから、明らかに震災前よりも医師不足は悪化しています。もはや、緊急事態です。どう考えても放置できません。待ったなしの状況です。

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これまで、いわき市は有効な手を打ってこなかった、正確には、いろいろ活動しても成果を出してこれませんでした。下図のとおり、2006年からつるべ落しのほうに、いわき市内医師の市外への流出が続いており、震災後もさらに減少を続けています(単位:人)。これまで、それに対して効果的に対処して来れなかった医療計画策定者(福島県・いわき市等)の責任は重いと思います。

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出典:厚生労働省 医師・歯科医師・薬剤師調査

東北大や県立医大から数名の医師を派遣してもらうだけでは、もはや焼け石に水の状態という見方もあります。医師不足の本質を捉え、その対策を打つことが必要です。

<いわき市に医学部を誘致したいは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/35884943.html