本と遊ぶ。アートと遊ぶ。車と遊ぶ。体と遊ぶ。この本は、ふだん忙しい生活のなかで頭と心がコチコチに固まりきっているのを、どうすればまともな状態に戻すことができるかという遊びの実験だそうです。著者は、身近な例をあげながら、アタマとココロに心地よい刺戟を与える新しい緊張感のある休日を提案してくれています。好奇心と知的な娯しみに支えられた、本当の意味でリフレッシュされた休日をつくりだすためのマニュアルという位置づけです。

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五木寛之氏は、直木賞・吉川英治文学賞・菊池寛賞等のたくさんの賞を受賞しているの小説家、エッセイスト、評論家としての重鎮です。1932年生まれですから、当年81才。そんな著者が、巨大な美術館や、オペラ鑑賞、など休日の過ごし方について、色々な著者オリジナなのアイデアを紹介しています。全然、アカデミックな内容ではなく、 「現代版徒然草」といった内容です。小説家の重鎮の休日はもっと変わっているのだろうと思っていましたが、意外に普通でチカラが抜けました。

要は、休日にどんな過ごし方ができるか、ということを考察した本です。人間はどんなことでも知的に遊ぶことができますよ、ということ。著者のようにどんなことにも楽しみを見つけて遊ぼうとする姿勢、これが人生を豊かに生きていく術なのでしょう。

お金の掛からない遊び方がいくつ紹介されており、膝を打つところもいくつかありました。面白かったのは「アートと遊ぶ」のくだりです。「美術館に行ったら、自分が泥棒になったつもりで絵を見よう。どれを盗むか考えながら見ると楽しい」、とのこと。これは面白そうです。次に美術館に行く機会には、そんな気持ちを持って見てこようと思います。