磐城誌料 「歳時民俗記」を読み解く会に参加しました。この本は、大須賀筠軒(おおすがいんけん)といういわき出身の方の翻刻(写本・版本などを、原本どおりに活字に組むなどして新たに出版すること)です。民俗や風俗、歳時、年中行事、伝説、言語、神社仏宇、例祭縁日、名勝などに関する事項が、月ごと、日ごとに配列され、その日の行事やそれに関わりのある事項が丹念に綴られています。

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江戸ー明治初期にかけてのいわきの民の暮らしぶりが詳細に書かれており、とても興味深い。ただ古文?なので現代人にはちと敷居が高いのです。本を買ってみたものの、素のままでは何が書いてあるのかさっぱりわかりません。

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それを郷土歴史家でもある翻刻者の夏井芳徳氏ご本人に、分りやすく解説していただこうというわけです。当時と現代の習慣の違い等を、ホワイトボードを使って丁寧に解説いただいています。文章だけでは見えてこなかった内容が、脳の中でビジュアル化され、100年以上前の著者が伝えたかったことが、現代のそれぞれの読者に伝わっています。いわきの100年前の風習を知る会ですので、かなりニッチな研究領域かと思いきや、30名くらいの参加者がおられ、熱心に聞いておられました。聞けば、連綿とこの読書会は続いていて、もう第37回目だそうです。

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