本日、福島県の20km沖合に設置された2MWの浮体式洋上風力発電実証機、「ふくしま未来」が発電を開始しました。小名浜のららみゅうで行われた、「福島復興.浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業の運転開始式」ではコンソーシアムと行政関係者、壁全体はマスコミ関係者で埋め尽くされ、関心の高さを感じます。来年度は世界初の7MW浮体式洋上風力発電が、福島県沖で始まります^_^ 
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2MWの浮体式洋上風力発電実証機の海面からの高さは106m、幅は66m、喫水は16mとのこと。三井造船の市原ドックで製作され、4隻のタグボートで小名浜港に曳航されてきました。風力発電機ではありますが、法律上は「船舶」の取り扱いになります。これを830mの6本のチェーンで海底に半固定することにより、波高20mにも耐えられる仕様になっています。

<小名浜港での姿は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/29704026.html

2MWの浮体式洋上風力発電実証機の名前は「ふくしま未来」、洋上サブステーションは「ふくしま絆」です。福島県選挙管理委員会のゆるキャラと、期せずして同姓同名。
<選挙キャラの福島未来は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/21086065.html

佐藤雄平福島県知事と、 赤羽経済産業副大臣が起動スイッチを押すと、きわめてゆっくりプロペラが回転を始めました。同時に会場からは大きな拍手が起きました。これまで、漁業関係者との協議や、コスト負担の問題、当初予定されていたスケジュールからの遅れ等、いつ中止になっても不思議ではない綱渡りの第1期プロジェクトでした。それだけに関係者の思いもひとしおのことを思います。
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11社(丸紅、東京大学、三菱商事、三菱重工業、ジャパン マリンユナイテッド、三井造船、新日鐵住金、日立製作所、古河電気工業、清水建設、みずほ情報総研)から構成されるコンソーシアムの代表は、総合商社の丸紅様です。式典終了後に、担当部長がマスコミから取材責めにあっていました。
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これは第1期の実証実験で、まだまだ浮体式洋上風力発電の安定した技術確立には新たに開発すべき課題がたくさんあると伺っています。そのためにも来年度の第2期実証実験に向けて、技術的な課題等をクリアしていかなくてはなりません。最終的に目指すのは商用化、ウィンドファームで、雇用創出・風力発電産業の一大集積地となることです。その実現に向けて、投資採算的な課題も山積しており、注目していきたいと思います。