いわき市の特別職について考えてみました。特別職とは、地方公務員の一般職、すなわちいわゆる市役所職員に対する概念で、特定の根拠法に基づく、採用選考(試験)によらず、選挙や委嘱などにより任じられる上級の職制上の地位です(地方自治法第3条の限定列挙)。いわき市では、副市長、教育委員長、教育長、病院事業管理者、水道事業管理者、選挙管理委員会委員長、代表監査委員、農業委員会会長、公平委員会会長等がそれに当たります。

しかしながら、根拠法、常勤/非常勤、市長の指揮命令系統、予算やスタッフの人事権等に、それぞれ違いがあり、なかなか一般には理解が難しいと思います。乱暴ではありますが、ざっくりと表にまとめてみました。

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特別職の方々は、基本的に議会、本会議議場への出席が求められます。副市長を除いては、市長の指揮命令系統にはないため、議場出席は任意なのですが、慣例上、議長から出席要請があり、よほどのことがない限り全員出席します。私が1年間を通して見る限り、欠席を見たのはほんの一握りです。

本来、市政に対して執行権を持つ役職者が、議会本会議へ出席するのは、議場での質問や回答が何らか自部門に関連したとき、即座に回答・対応する必要があるからです。余談ですが、議場の執行部席に空席が目立つと、場が締まらない、議会軽視だという意見もあります。ただ勿体ないと感じるのは、一部の特別職には、議場での答弁や発言の機会がほとんどなく、ただ座っているだけという意見もあるからです。非常勤の特別職側からは、座っているだけでもったいないので、発言の機会がなければ外で仕事をさせて欲しいという意見も聞かれます。

国会でもこれと同様、答弁の機会がない閣僚が、ただ出席し座っているだけに対して、批判の声が上がっているようです。
・自民党の石破茂幹事長の発言:「今日も全閣僚がご出席だ。答弁が1回もないけれどもずーっと座っている」
・民主党の海江田万里氏の発言「「まさに日本や世界は動いており、首相や閣僚が朝から晩まで国会に座っている間、国会は止まっていたのであります。」
<日経新聞2013.11.3記事は、コチラ>
http://goo.gl/sOmieb

では、どれだけ特別職から発言・答弁がなされたか調べてみました。過去3年間(平成25年6月議会~平成23年2月議会、臨時議会も含む)で、就任のあいさつを含め、何回、特別職から登壇の機会があったかです。
年間4回の定例議会+3回の臨時議会 3年間で合計17回のなかで、発言(就任の挨拶を含む)が5回以下だったのは、教育委員長、農業委員会会長、公平委員会委員長、代表監査委員です。

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これらの方々は、非常勤(教育委員長、農業委員会会長、公平委員会委員長)もしくは、執行権を持たない(代表監査委員)役職です。地方自治法121条において、これらの方々は議長から出席を求められたときは、議場に出席しなければならない、と定められており、議会からの出席要請に基づいて粛々と出席に応じて頂いています(逆にいえば議会からの出席要請がなければ、本会議への出席義務はありません)。出席には、市民からの税金である行政コスト、人的資源の費消が発生します。また出席それ自体は、直接、市内総生産(GDP)の向上には寄与するわけではありません。上記のとおり関連案件の量を総合的に考慮し、本当に、毎回本会議の議場に全出席要求し、2-3週間にも及ぶ質問・回答にすべて同席いただくことの必要があるかどうか、事実(関連案件・答弁)と理論(根拠法令等)に基づいてディスカッションする必要がありそうです。