ハンブルグで気づいたこと、それは湖や川と共生していることでした。確かに街の中央にアルスター湖が位置し、ヨーロッパ最大級の港町でもあるのですが、街中に張り巡らされた運河、さまざまな風景を楽しめる広大な公園を見ると、市民が積極的に水と関わって生活したいという強い思いを感じます。こちらの写真は早朝に湖周辺を散歩したときのものです。
 
R0020724

町の中心部から徒歩圏で湖に到着できます。湖にはたくさんの民間ヨットが浮かべられていました。聞くと、現地では高校生のうちにヨットの免許を取得するのが一般的で、そのころから頻繁にヨットに親しんでいるのだそうです。ヨットや船の維持にはそれなりの労力がかかるのは、どこの国でも一緒ですが、それを受入れてエンジョイできる風土があるようです。
R0020725

別名 「水と緑の都」 と呼ばれるハンブルクは、ドイツ第二の大都市でありながら,街の面積の半分以上が、湖・運河・港などの水面もしくは公園・森林などの緑地で占められており、ヨーロッパで最も緑の豊かな都市といわれているそうです。ドイツ人の住みたい町ランキングでは上位を争い、住宅価格も2位だそうです(ちなみ1位は、南部の都市ミュンヘン)。

運河沿いには、係留式の船(浮体?)が浮かべられ、水上レストランになっていました。京都で言うところの「川床」にあたるでしょうか。シンガポールのクラークキーあたりを思い出させてますが、もっと落ち着いた優雅なレストラン街でした。 

R0020843

洗練された街並みと水と緑の風景が溶け合うような独特の景観は、他のドイツの都市にはないハンブルクならではの魅力があるそうです。確かにたくさんの運河に囲まれ、水門に船が行き交うような都市はハンブルクだけかもしれません。ドイツ人がここに住みたいという理由が少し分ったような気がします。

R0020839

本来、日本人は農耕民族は水と共生して農耕を営み生活してきたはずなのに、いつしか文化生活と称して、水辺から離れてしまいました。いわき市においても、新川・夏井川・小名浜港等、恵まれた水辺環境があるにも関わらず、私も含めて多くの方が物理的だけでなく、心理的距離を、これら水辺と置いているような気がして、何かもったいない、何か見落としていることがある、と感じました。
 
R0020840