ロックフェラー財団(Rockefeller Foundation)は、世界中の100都市を指定して都市レジリエンスのために総額1億ドルを資金提供することを発表し、現在、各都市からの応募を受け付けています。レジリエンス(Resilience)とは、回復力や復元力、「復興」を指します。いかにして災害から回復できる力持てるかが鍵で、まさに東日本大震災からの震災復興がそれにあたります。

ロックフェラー財団といえば、福島県が生んだ偉人、野口英世博士が籍を置き、研究にいそしんだところです。これまでも同財団は自然災害を受けた都市に対して支援を行ってきました。今回は、その一貫で技術的な支援と資金を提供するそうです。

ぜひ、いわき市がこれに応募して欲しい、と思います。当方で確認したところ、いわき市は一定規模の都市である点や災害復興途上であること等、すべて応募要件を満たしています。応募締切りは来月の10/14。必要書類はすべて当方で手配、作成準備可能ですし、申請事務を担当しても構わないと思っています。地元選出の某国会議員の先生からも、賛同の意見をいただいています。

<ロックフェラー財団 レジリエンスシティは、コチラ>
http://100resilientcities.rockefellerfoundation.org/
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支援を受けるメリットは、財団からの資金援助のみならず、広範囲な知見、技術支援、サポートを得られることでしょう。その例示として、計画作成のサポートと実行のためのツール、技術的サポート、人的資源の提供、100都市レジリエンスのネットワークへの加入、最高レジリエンス責任者の採用等が挙げられています。同財団には、都市問題解決のソリューションが蓄積されているだけでなく、研究者やドクター等を多数抱える世界的ネットワークを有しています。彼らを利用することで、やり方次第でいわきの抱える課題、すなわち①町外コミュニティー(仮の町)、②医師・看護師不足、③交通渋滞等の諸問題に対する、高所視点からの解決策の提案や、彼らが持つネットワーク・影響力の利用が期待できます。

一方、応募に尻込みしがちな要因として、全て英語での対応が必要であることや、日本の中でいわき市が突飛なことをすることに対する外部からの嫉妬、やっかみを心配すること等があります。しかし「矢は射なければ当たりません」。しかも、応募者たる自治体に対して、応募自体に対する義務や責任は何ら発生せず、何ら経費負担も発生しないので、応募しない手はありません。

私見ですが、ロックフェラー財団の海外認知度は非常に大きく、ここからサポートを受けているということ自体が、国内外からのいわきの好感度上昇につながることは必至です。これは短期的には、直接的な交流人口の増加やノウハウの授受というメリットがありますが、さらには長期的な視点に立った人的ネットワークの拡大により、関連産業だけでなく、英語教育に対する理解等の多方面で好影響が期待できます。

今月に実施された市長選挙結果は、多くの市民が既存の市政運営に必ずしも満足していなかったということを示しました。ぜひ清水敏男市長には、既存の枠組みにとらわれず、新しい試みに挑戦する姿勢を見せて欲しいと思います。

<説明動画は、コチラ>