ここまでできる共立病院 心臓血管外科セミナーが行われました。講師は、いわき市総合共立病院の心臓血管外科部長の入江嘉仁先生です。市民フォーラムが主催ですが、医師会・薬剤師会・共立病院をはじめとする病院関係者の多数の医療関係者のご協力で運営されています。
ちょっと前までいわきでは心臓血管外科不足で、地元で手術を受けることが困難で、東京や中通りの病院に転送せざるを得ない状態が続いていました。現在では、磐城共立病院に複数の心臓血管外科医を迎え、大人の手術ならばほとんど、地元で受けられるようになっているそうです。心臓や大血管の手術といえば、長時間にわたる大手術を想像しますが、最近ではステンドグラフト内挿術や小切開手術など、体に与える影響の小さな手術法が開発され、以前では不可能であった高齢の方などへの手術の適応が広がっています。進歩著しい心臓血管外科の最新情報を、現場の第一線で活躍中の入江嘉仁先生が、直接講義頂きました。
会場となったいわき市総合保健福祉センターの大ホールは満員。300名くらいが参加されたでしょうか、立ち見もでていました。いわき市医師会の長谷川徳男先生、共立病院救命救急センター長の小山敦先生のご挨拶で始まりです。
講師の入江嘉仁先生は、和歌山県出身、獨協大医学部を1985年に卒業。獨協医科大学越谷病院の心臓血管外科で臨床され、1999年に米国カリフォルニア大学に留学、帰国後も獨協医科大学越谷病院で教授として勤務されていましたが、2013年4月からいわき市立総合磐城共立病院の心臓血管外科部長として勤務されている方です。いわきへは現在、単身赴任中とのこと。
現在、同心臓血管外科チームは、入江先生を含め6名の医師で構成されているそうで、約300例(平成24年度実績)の手術をこなされているそうです。その他の医師は、近藤 俊一氏(国立旭川医科大学卒)、坪井栄俊氏(県立医大学卒)、中村健氏(山形大学卒)、六角丘氏(獨協大卒)、高橋慧氏です。たまたまなのかもしれませんが、東北大出身の医師の紹介がなかったのが、意外でした。
お話し頂いたのは、典型的な心臓病の例として、1. 弁膜症、2. 大動脈瘤、3. 狭心症を取り上げ、発生要因と、患部の見方、現在行われている最新の術式を紹介いただきました。現在は、低侵襲(ていしんしゅう)といって、患者の体になるべく負担をかけない手術を目指しているとのこと。具体的には、傷口を大きくしない「小切開手術」や「人工心肺を使わず、心臓をとめない手術」の適用等です(症状によってできない場合もある)。
驚いたのは、手術のケース分けです。定期手術(予め手術日程を組んで、十分に準備して行う手術)が65%で、緊急手術(緊急で搬送され、その場でもしくは速やかに手術が必要な手術)が22%、臨時手術(当初予定しなかったが、必要に応じて手術したもの)が11%ということです。つまり35%が、予め予定していない手術であり、血管外科医のドクターは、臨機応変に手術しているということです。年間300例として、約100例がそれらにあたっており、医師の置かれた緊張感は想像に固くありません。
最後に、磐城総合共立病院の病院事業管理者である平則夫氏が挨拶されました。共立病院にハイブリッド手術室を導入した立役者の方です。ハイブリッド手術室とは、通常の手術室に、カテーテル室の機能を併せ持ったもので、放射線装置を持ち、心臓の状態を随時確認しながら手術を進めることができるものです。今年、共立病院に1室導入されており、さらにもう1室増やしたいとのことでした。
最後に、消防本部から心肺停止時の救急措置について説明があり、そのまま参加者が救命講習の実地講習、心臓蘇生・AEDの講習を受けていました。
<普通救命講習については、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/22327956.html
ちょっと前までいわきでは心臓血管外科不足で、地元で手術を受けることが困難で、東京や中通りの病院に転送せざるを得ない状態が続いていました。現在では、磐城共立病院に複数の心臓血管外科医を迎え、大人の手術ならばほとんど、地元で受けられるようになっているそうです。心臓や大血管の手術といえば、長時間にわたる大手術を想像しますが、最近ではステンドグラフト内挿術や小切開手術など、体に与える影響の小さな手術法が開発され、以前では不可能であった高齢の方などへの手術の適応が広がっています。進歩著しい心臓血管外科の最新情報を、現場の第一線で活躍中の入江嘉仁先生が、直接講義頂きました。
会場となったいわき市総合保健福祉センターの大ホールは満員。300名くらいが参加されたでしょうか、立ち見もでていました。いわき市医師会の長谷川徳男先生、共立病院救命救急センター長の小山敦先生のご挨拶で始まりです。
講師の入江嘉仁先生は、和歌山県出身、獨協大医学部を1985年に卒業。獨協医科大学越谷病院の心臓血管外科で臨床され、1999年に米国カリフォルニア大学に留学、帰国後も獨協医科大学越谷病院で教授として勤務されていましたが、2013年4月からいわき市立総合磐城共立病院の心臓血管外科部長として勤務されている方です。いわきへは現在、単身赴任中とのこと。
現在、同心臓血管外科チームは、入江先生を含め6名の医師で構成されているそうで、約300例(平成24年度実績)の手術をこなされているそうです。その他の医師は、近藤 俊一氏(国立旭川医科大学卒)、坪井栄俊氏(県立医大学卒)、中村健氏(山形大学卒)、六角丘氏(獨協大卒)、高橋慧氏です。たまたまなのかもしれませんが、東北大出身の医師の紹介がなかったのが、意外でした。
お話し頂いたのは、典型的な心臓病の例として、1. 弁膜症、2. 大動脈瘤、3. 狭心症を取り上げ、発生要因と、患部の見方、現在行われている最新の術式を紹介いただきました。現在は、低侵襲(ていしんしゅう)といって、患者の体になるべく負担をかけない手術を目指しているとのこと。具体的には、傷口を大きくしない「小切開手術」や「人工心肺を使わず、心臓をとめない手術」の適用等です(症状によってできない場合もある)。
驚いたのは、手術のケース分けです。定期手術(予め手術日程を組んで、十分に準備して行う手術)が65%で、緊急手術(緊急で搬送され、その場でもしくは速やかに手術が必要な手術)が22%、臨時手術(当初予定しなかったが、必要に応じて手術したもの)が11%ということです。つまり35%が、予め予定していない手術であり、血管外科医のドクターは、臨機応変に手術しているということです。年間300例として、約100例がそれらにあたっており、医師の置かれた緊張感は想像に固くありません。
最後に、磐城総合共立病院の病院事業管理者である平則夫氏が挨拶されました。共立病院にハイブリッド手術室を導入した立役者の方です。ハイブリッド手術室とは、通常の手術室に、カテーテル室の機能を併せ持ったもので、放射線装置を持ち、心臓の状態を随時確認しながら手術を進めることができるものです。今年、共立病院に1室導入されており、さらにもう1室増やしたいとのことでした。
最後に、消防本部から心肺停止時の救急措置について説明があり、そのまま参加者が救命講習の実地講習、心臓蘇生・AEDの講習を受けていました。
<普通救命講習については、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/22327956.html
2008年に赴任し、2名体制から現在の6名体制まで何とか押し上げて参りました。特に2012年は、私と、若手2名で300例を超える手術を行い、緊急も含めた全死亡率2.6%という良好な成績でした。成人の心臓血管外科手術では、この3年間県内1位であります。
私自身は、旭川医大出身ですが、東北大学大学院を卒業して、東北大学心臓血管外科教室の同窓です。ちなみに福島県立医大心臓血管外科 横山斉教授も東北大学出身であり、そのようなつながりから私がいわきに赴任しております。
国内最新鋭のハイブリット手術室と6人体制でさらなる飛躍を目指しております。いろんな意味で、磐城共立はガラパゴスですので
政治的に市議会の医療に対する正しい理解と、展望が必要です。
どうぞよろしくお願い致します。