日本庭園は、世界に誇るすぐれた文化といわれています。しかし、そもそも日本庭園らしいものとは、いったい何を指すのか、明確な基準はないようです。また日本三大庭園は、兼六園(石川県金沢市)・後楽園(岡山県岡山市北区)・偕楽園(茨城県水戸市)といわれていますが、その理由や選定基準は必ずしも明確ではありません。いずれも江戸時代につくられた広大な大名庭園ではあるものの、日本庭園のすべてが表現されているというわけでもありません。本書は、庭園建築家(父君も著名な庭園建築家)による、10の庭園の見所の解説を通じて、日本人が知らない日本庭園の基本原則を探そうというものです。
結論からいうと、日本庭園とは「池泉」「枯山水」「露地」の3つの要素が組み合わされた空間、としています。例えば日本一の庭園として有名な西芳寺(苔寺)も、この3つの様式を組み合わせて作られています。
1. 池泉: 大きな池を中心に配し、その周囲に園路を巡らして、築山、池中に設けた小島、橋、名石などで各地の景勝などを再現したもの
2. 枯山水:池や遣水などの水を用いずに石や砂などにより山水の風景を表現する庭園様式。例えば白砂や小石を敷いて水面に見立てることが多く、橋が架かっていればその下は水である。石の表面の紋様で水の流れを表現する。
3. 露地:茶室へと至る道すがらを表したもので、里山的風景を取り込んだもの。飛石、灯籠、手水鉢等が置かれる。
結論からいうと、日本庭園とは「池泉」「枯山水」「露地」の3つの要素が組み合わされた空間、としています。例えば日本一の庭園として有名な西芳寺(苔寺)も、この3つの様式を組み合わせて作られています。
1. 池泉: 大きな池を中心に配し、その周囲に園路を巡らして、築山、池中に設けた小島、橋、名石などで各地の景勝などを再現したもの
2. 枯山水:池や遣水などの水を用いずに石や砂などにより山水の風景を表現する庭園様式。例えば白砂や小石を敷いて水面に見立てることが多く、橋が架かっていればその下は水である。石の表面の紋様で水の流れを表現する。
3. 露地:茶室へと至る道すがらを表したもので、里山的風景を取り込んだもの。飛石、灯籠、手水鉢等が置かれる。
登場する庭園は、以下の10つ。京都の庭園が多く選ばれたことは、平安時代に庭園建築が始まったことに大きく影響されていると思います。このうち3つは、私も過去に訪れたことがあります。
1. 毛越寺庭園(岩手)浄土式庭園の代表例
2. 西芳寺庭園(京都)苔に覆われた極上の空間
3. 天竜寺庭園(京都)剛健な滝石組
4. 鹿苑寺庭園(京都)金閣が望む、すぐれた池泉庭園
5. 大徳寺大仙院庭園(京都)山水画の世界を立体的に表現
6. 龍安寺(庭園)名声にかかわらず、作者名を含む多くが謎のまま
7. 一乗谷朝倉市遺跡庭園群(福井)息をのむ石組の美
8. 徳島城旧表御殿庭園(徳島)絢爛豪華な大名庭園の始まり
9. 南禅寺金地院庭園(京都)鶴亀蓬莱庭園の代表格
10. 桂離宮庭園(京都)どこから見ても名景
通読して、日本庭園の見所は分ったものの、構成要素のそれぞれが、「どのように良いのか」「絶妙のバランスなのか」、感覚として腹に落ちていません。まずは現地におもむき、自分の五感で感じなければ良さも悪さも分らないということなのでしょうか。昨今は、訪日外国人の方が、一般的な日本人よりも、日本の景勝地に詳しいケースを耳にします。外国人から、日本人の視点で、日本庭園の良さを説明して欲しいと訪ねられたとき、自分オリジナルの答えを持っていたいと思います。
1. 毛越寺庭園(岩手)浄土式庭園の代表例
2. 西芳寺庭園(京都)苔に覆われた極上の空間
3. 天竜寺庭園(京都)剛健な滝石組
4. 鹿苑寺庭園(京都)金閣が望む、すぐれた池泉庭園
5. 大徳寺大仙院庭園(京都)山水画の世界を立体的に表現
6. 龍安寺(庭園)名声にかかわらず、作者名を含む多くが謎のまま
7. 一乗谷朝倉市遺跡庭園群(福井)息をのむ石組の美
8. 徳島城旧表御殿庭園(徳島)絢爛豪華な大名庭園の始まり
9. 南禅寺金地院庭園(京都)鶴亀蓬莱庭園の代表格
10. 桂離宮庭園(京都)どこから見ても名景
通読して、日本庭園の見所は分ったものの、構成要素のそれぞれが、「どのように良いのか」「絶妙のバランスなのか」、感覚として腹に落ちていません。まずは現地におもむき、自分の五感で感じなければ良さも悪さも分らないということなのでしょうか。昨今は、訪日外国人の方が、一般的な日本人よりも、日本の景勝地に詳しいケースを耳にします。外国人から、日本人の視点で、日本庭園の良さを説明して欲しいと訪ねられたとき、自分オリジナルの答えを持っていたいと思います。