2013/9/8に行われた、いわき市長選挙の結果が発表になりました。新人で元県議会議員の清水敏男氏が、現職を破って初当選しました。立候補していたのは、いずれも無所属で、再選を目指す現職の渡辺敬夫氏(67)、元県議で新人の清水敏男氏(50)、元衆院議員で新人の宇佐美登氏(46)、元NPO法人副理事長で新人の五十嵐義隆氏(35)です。
今回の選挙の争点はいくつかありますが、最大の争点は、震災後の2年6ヶ月の市政の舵取りが良かったのかどうかが問われた点だと思います。その意味では現職の獲得票数が35%のみ、現職を支持しなかった票が65%もあったということは、これまでの市政に満足していない層が過半であったということを示唆しています。現職は「復興をとめるな」というスローガンで選挙戦を戦いましたが、敗れました。それだけでは足りない、それよりも市民にとって大事なことがあったということです。その意味で、市民は新市長に対して、これまでの市の姿勢を単に継承するだけではいけないという、意思表示をしたのです。
大事なのは、市民が、選挙戦で表示された清水氏の公約(というよりも彼の政策理念)をこの4年間、忘却してはならないことです。一時期、マニュフェスト遵守がもてはやされましたが、単なる字面の政策の成否でなく、いわき市が目指すビジョンに向かって、この4年間できちんと歩んでいるか継続的にウォッチする必要があります。もっと大事なのは、当選させた以上、市民はそれに一緒に協働することです。ひょっとすると清水敏男氏の公約は不適当な部分があるかもしれません。その時は市民が一緒になって修正し、当初実現したかったことに向かって歩を進めればよいのです。当選した後は、彼に任せた、なんとかしてくれるだろう、ではダメです。もっというならば、当選した日から、建設的な対案を持たずに、彼に文句をいうだけいって抵抗勢力となるのでなく、一緒に知恵を出し合っていわきの未来のために、行動していくことが、いまの非常時のいわき市に求められていると思います。私も市政に携わる者のひとりとして、一緒に知恵を出し合い、新市長とともに行動していきたいと考えています。
<清水としおの市民とのお約束>
http://shimizu-toshio.com/vision/index.html
当選した清水氏は、いわき市内の全有権者27万6千人のうち、5万5千人の得票を集め当選しましたが、その割合は、約2割です。これからは残り8割の方々にも納得してもらえるような行動が求められます。いわき市は、大震災からの復興だけでなく原発事故の対応等で、いまでも平常時でなく非常時といえます。迅速な行動とともに、説明できる行動、市外からの目も意識した行動が求められてくるはずです。市長職は、式典や儀礼等の職務もあり、政策だけに取り組むことは事実上できません。したがって政策補助を担当するブレーンが必要なのですが、現市長は政策担当ブレーンを市役所内の特定幹部に求めていました。一般的な話ですが、2-3年単位の人事ローテーションがあり、かつ人事評価は減点主義といわれる公務員の行動インセンティブとして、短期で達成不可能な長期ビジョンよりも、1年で達成可能な目標を設定しがちといわれています。確かに1年でこれだけできたという説明は、心地いいものです。清水敏男氏の掲げる政策は、必ずしも短期で実行できるものばかりではないので、新経営者として、市役所内職員をどのように方向付けすることができるかが、ポイントかもしれません。なお、市長の初登庁は今月9月末で、それまでは現市長が役職を務めます。
今回の選挙の争点はいくつかありますが、最大の争点は、震災後の2年6ヶ月の市政の舵取りが良かったのかどうかが問われた点だと思います。その意味では現職の獲得票数が35%のみ、現職を支持しなかった票が65%もあったということは、これまでの市政に満足していない層が過半であったということを示唆しています。現職は「復興をとめるな」というスローガンで選挙戦を戦いましたが、敗れました。それだけでは足りない、それよりも市民にとって大事なことがあったということです。その意味で、市民は新市長に対して、これまでの市の姿勢を単に継承するだけではいけないという、意思表示をしたのです。
(参考)読売新聞(9/7)によれば、各候補者の主張は以下のとおりでした。
渡辺氏は、自民党系議員の支持をはじめ、日本維新の会や公明党いわき総支部、みんなの党いわき支部の推薦を受ける。市内全域を回って、新病院の計画策定や災害公営住宅の整備など4年間の実績をアピール。「復興を止めるな」と市政継続を訴える。
清水氏は、県議時代からの個人後援会を軸に自民党系議員らの支援を受け、地元の常磐地区のほか市内各地で支持拡大を図る。医療体制の立て直しや雇用の確保、住宅不足の解消などを公約に掲げて、「1日も早く故郷の復興を成し遂げる」と力説している。
宇佐美氏は、市政の刷新を求める市民グループなどが中心となって運動を展開する。市内各所に選挙カーを走らせ、商業施設前などで街頭演説を行う。救急医療の充実や病院改革などの政策を打ち出し、「しがらみのない市政に変えよう」と呼びかけている。
五十嵐氏は、震災で災害救援活動に取り組んだボランティア団体のメンバーらの応援を受ける。通勤通学の時間帯、いわき駅前での街頭活動に力を入れて、無党派層への浸透を試みる。「被災者の声が十分に反映されるように復興案を見直す」などとアピールする。
大事なのは、市民が、選挙戦で表示された清水氏の公約(というよりも彼の政策理念)をこの4年間、忘却してはならないことです。一時期、マニュフェスト遵守がもてはやされましたが、単なる字面の政策の成否でなく、いわき市が目指すビジョンに向かって、この4年間できちんと歩んでいるか継続的にウォッチする必要があります。もっと大事なのは、当選させた以上、市民はそれに一緒に協働することです。ひょっとすると清水敏男氏の公約は不適当な部分があるかもしれません。その時は市民が一緒になって修正し、当初実現したかったことに向かって歩を進めればよいのです。当選した後は、彼に任せた、なんとかしてくれるだろう、ではダメです。もっというならば、当選した日から、建設的な対案を持たずに、彼に文句をいうだけいって抵抗勢力となるのでなく、一緒に知恵を出し合っていわきの未来のために、行動していくことが、いまの非常時のいわき市に求められていると思います。私も市政に携わる者のひとりとして、一緒に知恵を出し合い、新市長とともに行動していきたいと考えています。
<清水としおの市民とのお約束>
http://shimizu-toshio.com/vision/index.html
当選した清水氏は、いわき市内の全有権者27万6千人のうち、5万5千人の得票を集め当選しましたが、その割合は、約2割です。これからは残り8割の方々にも納得してもらえるような行動が求められます。いわき市は、大震災からの復興だけでなく原発事故の対応等で、いまでも平常時でなく非常時といえます。迅速な行動とともに、説明できる行動、市外からの目も意識した行動が求められてくるはずです。市長職は、式典や儀礼等の職務もあり、政策だけに取り組むことは事実上できません。したがって政策補助を担当するブレーンが必要なのですが、現市長は政策担当ブレーンを市役所内の特定幹部に求めていました。一般的な話ですが、2-3年単位の人事ローテーションがあり、かつ人事評価は減点主義といわれる公務員の行動インセンティブとして、短期で達成不可能な長期ビジョンよりも、1年で達成可能な目標を設定しがちといわれています。確かに1年でこれだけできたという説明は、心地いいものです。清水敏男氏の掲げる政策は、必ずしも短期で実行できるものばかりではないので、新経営者として、市役所内職員をどのように方向付けすることができるかが、ポイントかもしれません。なお、市長の初登庁は今月9月末で、それまでは現市長が役職を務めます。