いわき市保健所では、犬・ペットの飼い方ルールを決め、印刷物を配布しています。内容は飼い主の義務として、「放し飼い」「ノーリード」を絶対禁止とするものです。同時に「持ち帰ろう!犬のフン」をマナーとしています。逆に言えば、それだけ「放し飼い」「ノーリード」「フン放置」が問題になっているということです。
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そもそもノーリードなんてありえない、という声が聞こえてきそうです。でも実際、本当にあるんです。実際、私の近所の公園でも、毎週夕方~夜の時間帯に自動車で数匹の犬を連れてきて、ノーリードで30分程度飼い犬を遊ばせ、再度自動車に乗せて連れて帰るということがなされているようです。放置フンも相当な量になっているので、合わせて地域の問題のひとつになっています。
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私なりに、それぞれの言い分を想像してみました。大きくわけて、A「ノーリード」に関することと、B「放置フン」に関することです。前者は安全の観点から論を待たないのですが、後者はこれを飼い主マナーだけで対応しきれるのかどうかという深い問題があります。

A ノーリードについて
(一般の方の言い分)
・ノーリードは、そもそもルール上許されていないからダメ
・放し飼いなので、かみつかれそうで怖い

(飼い主の言い分)
・公共の公園なんだから、ペットにも使わせて欲しい。
・誰にも迷惑をかけない人がいない時間帯に、公園で犬を遊ばせて何が悪い。
・たった10-20分程度くらい、大目に見て欲しい。
・犬が自由に走り回れる公共の場所がない以上、仕方ないでしょ。

B 放置フンついて
(一般の方の言い分)
・ペットは散歩途中で勝手にフンをし、飼い主は(気づかず)拾わず帰ってしまう。
・公園や公道の放置されたフンを、通学途中の子どもや、散歩中の方が踏んづけてしまうおそれがある。
・放置フンは、公衆衛生上、良くない。
・放置されたフンは、公共の税金や地域の清潔を愛するの方々の無償奉仕で回収せねばならず、マナーが悪い者のやり逃げ(経済学でいう、フリーライダー)となっており、著しく不公平。

(飼い主の言い分)
・飼い犬がフンを見えないところでしてしまうことくらいは、大目に見て欲しい。
・わざわざビニール袋を持ち歩き、フンを拾って持ち帰らなくとも、その場で土に埋めておけば、問題ないのでは。
・フン回収のマナーを守らなくとも、特に罰則はないはず。

ほとんどの愛犬家がマナー・ルールを守っていても、それらを守らない少数のペット飼養者によって、危険・不潔な状態になってしまっています。特にB 放置フンに関しては、そもそもマナーを守るつもりがない飼養者に対しては、マナー周知・広報だけでは、効果に限界があります。

フン公害に対して他市の先例では、公園への看板設置、フン頻発箇所へのイエローカード作戦、ボランティアによる見廻りパトロール隊とともに、美化条例やフン対策防止条例を制定して、飼養者への抑止効果を高めようとする取り組みがあります。 いわき市においても、このような合わせ技を全市的に取り組みことで、フン公害を最小限に食いとどめるべきと考えます。